内閣府が発表した2011年度の国民経済計算によると、土地などの資産から負債を差し引いた国全体の正味財産(国富)は2995兆円となり、前年を0.8%割り込み、4年連続で前年を下回ったことが明らかになった。主体別にみると、家計部門は1.1%減の2195兆円、政府部門はマイナス18兆円で初めて債務超過に転落した。法人企業部門は負債の圧縮により純資産は3年ぶりに増加したものの、土地・建物や設備の資産額は0.9%減の1020兆円だった。
警察庁のまとめによると、2012年の全国の自殺者数は前年より9.4%少ない2万7766人となり、15年ぶりに3万人を下回った。自殺動機は「健康問題」が最も多く、また年代別でみると60代の割合が最も多かった。3万人を割り込んだといっても、日本の人口10万人当たりの自殺死亡率は24.4で、ロシアの30.1に次いで依然高い水準にある。
日本貿易振興機構(ジェトロ)がアジア各国・地域に進出している日系企業を対象にした2012年賃金上昇率調査によると、ベトナムの21.0%を筆頭に、ミャンマー(18.0%)、インドネシア(15.9%)など10カ国で年率10%以上の高い伸びを示していることが分かった。こうした実情を受け、日系企業の71%が「従業員の賃金上昇」を経営課題に挙げた。同機構では「企業が進出当初に見込んだコスト計算が4~5年で合わなくなっている」と指摘している。
日本年金機構のまとめによると、国民年金の保険料の未納分を過去10年分遡って納付し、受給資格を得たり、受給額を増やしたりすることができる「後納制度」の利用者は昨年11月末時点で約33万件にとどまることが明らかになった。後納制度の対象者が約1700万人だったのに対し、利用者は2%弱にとどまった。昨年成立した年金強化法によって、2015年10月から年金受給に必要な納付期間を25年から10年に短縮したことが響いているものとみられる。
警察庁の委託先である民間団体のインターネット・ホットラインセンター(IHC)のまとめによると、昨年8月末までにインターネット上で他人を中傷したり名誉を傷つける書き込みで通報を受けた件数は914件に達していることが分かった。年間で最多だった2010年(1287件)を上回る勢いにある。同庁では「悪意な名誉棄損は看過できないが、撲滅にはユーザーのモラルやサイト管理者の努力も必要だ」と指摘している。
総務省が5年ごとに調査する社会生活基本調査を基にまとめた2011年10月までの1年間に災害ボランティア活動に携わった人数は約431万7千人に達することが分かった。5年前の3.2倍にも達し、男女別の活動人数は、男性が184万人(06年:72万人)、女性が247万人(同60万人)だった。同省では、「東日本大震災で、被災地や災害ボランティアを行った人が特に多かった」とみている。
東京工業品取引所の金先物価格が1月10日の取引で中心限月の12月物が1グラム=4774円になり、過去最高を更新した。金のドル建て価格は米国の大幅な金融緩和政策を背景に高値圏で推移してきているのに加えて、日本では年末の新政権誕生を機に円安に振れて、金の円建て国内先物価格を押し上げた。アナリストは「金価格の上昇は市場のインフレ期待を表し、デフレからの脱却を象徴する出来事」と分析している。
グリコ乳業は、プラスチックの容器の底にある突起物を折り皿に簡単に取り出せる「プッチンプリン」が世界で一番売れているプリンとしてギネスの世界記録に認定されたと発表した。1972年の発売開始以来、累計販売個数は51億個を突破した。