東京証券取引所が発表した投資主体別の売買動向によると、昨年12月の海外投資家によると日本株の買越額は1兆5448億円となったことが分かった。1か月間における過去最高の買越額となった2005年8月(1兆9624億)にも迫る水準で、記録的な規模の買越額といえる。新政権の経済政策への期待と円高修正局面で日本株を見直す外国人投資家の資金が大量に流入したことになる。
生命保険協会のまとめによると、生保各社の2012年外国証券収支によると購入額が売却額を超える買越額は過去最高の3兆7394億円となったことが分かった。また外国証券の保有残高も2009年度末から過去最高水準を更新続けており、昨年9月末時点での残高は47兆7991億円で、総資産の20.1%に達し、バブル期の15%程度を上回っている。過去最高の買越の背景には、日本国債の利回りの低下や円高により、高利回りの外国債への投資姿勢がある。
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会は、2012年の国内新車販売台数(登録車と軽自動車の合計)536万9721台になったと発表した。前年比27.5%の増加で、4年ぶりに500万台を突破した。大幅増となった背景には、東日本大震災からの反動に加え、エコカー補助金効果がある。普通乗用車などの登録車は前年比26.1%増の339万台、軽自動車は同30.1%増の197万台となり、燃費が少なく維持費が安い軽自動車が前年比での増加比率では軍配が上がった格好になった。
警察庁のまとめによると、2012年に全国の警察が把握した刑法犯の事件数は前年比6.7%減の138万件となり、過去最悪だった2002年の半数以下の水準になったことが分かった。10年連続の減少で、1980年以来32年ぶりに140万件を割り込んだ。殺人事件(未遂等を含む)は1030件と4年連続で戦後最少を更新した。
日本貸金業協会のまとめによると、ノンバンクの銀行のローンに対する保証残高は昨年10月時点で前年同期比10%増の3兆4477億円に達することが分かった。消費者金融の主な対象者は年収300~400万円で貸出金利は10%台となっているが、銀行の使途自由な無担保ローンはそれらより高い所得層が主要顧客で、金利が5%程度と低く、教育費や自動車購入など必要に応じ数百万円を借りる例が多い。高所得者層の金銭感覚が「貯めてから使う」から「借りて使う」へと変化していることが伺える。
金融庁が公表した自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の2012年度の収支見込み試算によると、1443億円の赤字見通しであることが分かった。交通事故による死者数は減少しているものの、後遺障害の保険金が増加傾向にあり、収支を悪化させている。試算結果を受けて保険料値上げに関する審議会は2013年度に保険料を値上げする方針を固めており、保険料の値上げは2011年度の11.7%引き上げから2年ぶりとなる。値上げ幅は約15%前後となるとみられている。
企業向け交流サイトのガイアックスが顧客企業の内定者を対象にしたアンケート調査によると、内定期間中に感じた不安を尋ねたところ(複数回答)、「ビジネスマナー」が34.4%で最多だった。この他に、「社会人としての意識形成」「専門知識の形成」「職場での人間関係」「コミュニケーションスキル」が続いた。こうした不安を背景に、内定者は「社会人になるに当たり、基礎力を得る支援を行ってほしい」との回答が目立ち、教育による支援へのニーズが強く伺える。
内閣府が行った「男女共同参画社会に関する世論調査」によると、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだ」への賛意を示す人が51.6%になることが分かった。3年前の調査から10.3ポイント増え、1992年調査時点以降、毎回減少してきたが一転して「妻が家庭を守るべき」が増加に転じた。内閣府の担当者は、「東日本大震災後の家族の絆をより重視する傾向の表れとみられる」と指摘している。