国立社会保障・人口問題研究所の発表によると、2010年度の社会保障給付費は前年度比3.6%増の103兆4879億円に達したことが分かった。100兆円を超えたのは初めてとなる。社会保障給付費は医療などの自己負担を除いて、税金や保険料で賄った費用の総額。内訳は、年金が最多の52兆4184億円で全体の50.7%を占め、医療が32兆3312億円、子ども手当を含む「福祉その他」が18兆7384億円と続いている。
日本建設機械工業会が発表した10月の建設機械出荷額は前年同月比16.9%減の1670億円となり、3カ月連続で前年を割り込んだことが分かった。このうち、海外輸出は中国を含むアジアや欧州向けが大幅に減少し、同32.9%にまで落ち込み、3年ぶりに30%を割り込んだ。とくに、建機本体の出荷ベースで中国が同58.1%減、欧州が40.1%だった。一方、国内は東日本大震災後の復興需要で前年比プラスとなった。
文部科学省と厚生労働省の調査によると、来春卒業予定の大学生の10月1日時点での就職内定率は63.1%となり、前年同期比3.2ポイント上昇していることが分かった。2年連続での増加となる。2008年秋のリーマン・ショック後の低水準から持ち直しの傾向が鮮明となった。就職内定率の改善の背景に、厚労省では「抑制されていた企業の採用活動に改善傾向がみられる」と指摘し、文科省でも「学生の大企業志向が薄れ中小企業に目を向けた」ためとみている。
米国際教育研究所のまとめによると、「2011~12学年度」に米大学や大学院に在籍する中国人留学生数は前年比23%増の19万4千人になることが明らかになった。日本をはじめ、インドや韓国が前年割れを続けているのを尻目に、中国人留学生の伸びは突出している。背景には、向学心だけでなく、中国の大学を卒業した660万人のうち就職できたのは520万人という就職難が海外留学生の増加を押し上げているとみられる。
総務省が公表した「2011年分政治資金収支報告書」によると、政治資金の収入総額は1011億円となったことが明らかになった。政治資金の収入のうち、政治献金は115億円で、集計開始の1976年以降で最低となるとともに、1991年のピーク時に比べ、約10分の1にまで落ち込んだ。政治資金収入が減少した背景には大型国政選挙がなかったことが挙げられる。
厚生労働省の「患者調査」によると、生活習慣病の患者数の増加が目立っている。生活習慣病による傷病別の総患者数の推計で最も多かったのは、高血圧性疾患の906万人で前回調査(平成20年)から11万人増加した。次いで、糖尿病が270万人(同33万人増)、心臓病などの心疾患が161万人(同7万人増)、がんが152万人(同8千人増)などとなっている。一方、患者数が減ったのは、脳卒中などの脳血管疾患が123万人(同10万人減)、うつ病を含む気分障害が96万人(同8万人減)だった。
SMBCコンサルティングが発表した「2012年ヒット商品番付」によると、番付上位の東の横綱には『iPS細胞(人工多能性幹細胞)』、西の横綱には『東京スカイツリー』をそれぞれ選んだ。iPS細胞を上位の横綱に選定したことについて、同社では「ビジネスで海外勢に押され気味の日本人に自信を取り戻させてくれた」ことを評価したことを挙げている。大関には駅舎復元工事を完了し全面開業した『JR東京駅』のみを東の大関として選んだ。
キリンホールディングスがインターネットを通じて行った「忘年会に関する消費者調査」によると、1人・1回当りの予算額は5403円となり、前年を621円上回った。2年連続での上昇で、5千円を超えるのは5年ぶりとなった。忘年会予算が上回ったことについて同社では「大震災後の自粛ムードが広がった反動に加え、家族や職場の仲間とのつながりを大事にしたい人が多いことも分かる」と指摘している。