欧州連合(EU)統計局は8月時点でのユーロ圏失業率は11.4%となったと発表した。過去最悪を更新している実情にある。債務危機でEUや国債通貨基金(IMF)から財政支援を受けながら緊縮財政で再建を目指すスペインでの失業率は25.1%に達し、ポルトガルでは15.9%となっている。とくにスペインでは25歳以下の失業率は52.9%と劣悪な状況となっており、相次ぐ緊縮財政に反発して激化しているデモがさらに高じて、一層の社会不安を招きかねない状況にある。
国税庁の民間給与実態統計調査によると、2011年の1年間に民間企業に勤める人に支払われた平均給与は前年を3万円(0.7%)下回る409万円だったことが分かった。前年は3年ぶりの増加になったが、再び減少に転じた。給与の内訳をみると、給与・手当が349万7千円(1.2%減)で、賞与は59万3千円(2.1%増)だった。エコノミストは、「震災による景気悪化に加え、原発事故による節電での残業時間減少が影響した」とみている。
厚生労働省は、2010年度に全国の医療機関に支払われた医療費の総額(国民医療費)は過去最高の37兆4202億円だったと発表した。前年度を3.9%増加(1.4兆円増)となり、国民1人当たり平均医療費は29万2200円となった。年齢別にみると、65歳以上の医療費が全体の55.4%を占め、このうち75歳以上では全体の33.3%を占めており、高齢者の医療費が全体の増加を押し上げている実情が鮮明となっている。
米調査会社のNPDディスプレイサーチのまとめによると、2016年に携帯型コンピューター(タブレット含む)の出荷台数は7億台超に達するとの見通しを示したうえで、このうち、タブレットの占める割合がノートパソコンを上回ると予測している。タブレットは、スマートフォンより画面が大きいため視聴しやすく、ノートパソコンより軽量な利点があり、営業活動にも最適であることが拡大の要因として挙げている。
総務省が行った2011年の社会生活基本調査によると、就労している人の1日当たりの平均労働時間は6時間2分となり、5年前の調査より7分減少していることが分かった。減少した背景には、非正規労働者の割合が高まったためとしている。また、就労者の「交際・付き合い」に割く時間は、20~24歳では1日平均36分で、10年前と比較して16分減っていた。スマートフォンの普及などで友人同士が直接会う機会が減っているとみられる。
文部科学省の調査によると、2011年度に経済的に困窮な家庭に対して給食費や学用品代を補助する就学援助制度の支給対象となった小中学生は、過去最多の156万7831人に上ることが分かった。全児童生徒に占める割合も16%で過去最多となり、16年連続で増加している。同省では、「景気低迷に加え、東日本大震災の影響を受けた連鎖倒産などが被災地以外にも広がり、増加につながった」とみている。
気象情報会社ウェザーニュースが行った、自宅での「水・食料」の備蓄状況を調査したところ、その双方を備蓄している人は52%で、水のみは16%、食料のみは10%と、総計78%に上っていることが分かった。東日本大震災の発生前の2010年時点と比べると17ポイント増加していた。備蓄量を尋ねたところ、「3日分」が最多の42%で、「約1日分」(18%)、「約1週間分」(12%)が続いた。
東北大学研究チームの研究結果、睡眠時間が長い子ほど、脳の部位である「海馬」の体積が大きかったことが分かった。同チームが4年間、健康な5~18歳の290人を対象に平日の睡眠時間と海馬の体積を調べたもので、睡眠時間が10時間以上の子どもは6時間の子どもよりも海馬の体積が1割ほど大きかった。海馬は、本能的な行動や記憶に関わる部位で、うつ病や高齢者のアルツハイマー病患者は海馬体積が小さいことが既に明らかになっている。