人材サービス会社の米マンパワーグループが42カ国・地域の6万6千社を対象にした2012年10~12月期の雇用予測聞き取り調査によると、過半数の24か国・地域で前四半期に比べて雇用意欲が減退し、雇用意欲が増加したのは11カ国・地域にとどまっていることが分かった。アジア地域は軒並み低下がみられ、とくにインドと中国は内需の失速を背景に雇用意欲は低くなっている。来年1~3月期も減速傾向は続くと、同社ではみている。
国連人口基金(UNFPA)が発表した報告書によると、2050年までに60歳以上の人口は20億人を突破し、総人口の22%に達すると推計し、高齢化の急速な進展への医療・社会保障制度などの対策を訴えた。報告書では、日本の60歳以上人口は2050年に4500万人となり、全体の41.5%に達すると推計している。日本の高齢者福祉は世界的に充実していると指摘したうえで、同基金は「今後政策を構築する発展途上国にとって非常に参考になる」との見解を示している。
政府は、成長性の高い介護・温暖化対策・農漁業高度化の3分野における人材育成に図るため、「キャリア段位制」を導入する。段位制は実践的な能力を全国統一基準で評価するもので、職場での能力を「レベル1」から「レベル7」までの7段位が設けられる。成長性の高い3分野から先行実施するもので、①介護プロフェッショナル、②温暖化ガス削減などの企業環境対策を担う「カーボンマネジャー」、③農林漁業の経営力を高める「食の6次産業化プロデューサー」を設けるとしている。
文部科学省が行った「いじめ緊急調査」によると、今年4~9月までに国公私立の小中高校で把握した「いじめ」件数は7万5千件を超えていることが分かった。調査は約10教育委員会が作業中で集計数字には反映されていない実態にある中で、把握された件数は、昨年度1年間の「いじめ」件数(7万231件)を半年で上回り、深刻な事態にあるといえる。同省では把握した「いじめ」のうち、生命や身体が脅かされる恐れがある重大なケースは約250件に上るとしている。
厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、8月の製造業の所定外労働時間(残業時間)は前年同月比2.7%減少となった。1年3か月ぶりに減少に転じ、製造業での所定外労働時間の減少幅は全産業の0.9%を大きく上回っており、生産活動の停滞ぶりを浮き彫りにした。残業時間の減少により、残業代支給も減額したものとみられ、個人消費の減退へも波及しているものとみられる。
米コンサルティング会社のインターブランドが発表した2012年企業ブランド価値ランキングによると、トヨタが日本企業としては最高位の10位に入った。世界ランキングでは13年連続で首位にコカ・コーラが入り、アップル、IBMが続いた。アジアでの最高位には、世界9位にサムスン電子(韓国)が入った。トヨタ以外の日本勢では、ホンダ(21位)、キャノン(30位)、ソニー(40位)、日産(73位)がそれぞれランク入りした。
気象庁の発表によると、は9月の平均気温は平年を1.92度上回り、統計を開始した1898年以降で最も高かったことが分かった。全国の気象台や測候所などの154地点のうち、札幌市など北・東日本を中心に53地点で観測史上最高を記録した。9月の残暑が厳しかった背景には、9月上・中旬に日本の東海上で太平洋高気圧の勢力が非常に強く、北・東日本に張り出したことに加え、南からの温かい空気が流れ込んだものと、同庁では分析している。
文部科学省が行った2011年度の体力・運動能力調査によると、「週1回以上運動する」と答えた20~30代女性は39.4%となり、過去25年で最低になることが分かった。とくに、30代女性は38.7%で、20年前と比べ9.8ポイントも減少している。しかし、40代では41.9%、50代では52.3%と、年齢が進むにつれ、運動する女性が増えている。同省では、「子育てが一段落し、健康ブームを背景に運動する時間が増えている」と分析している。