社会・経済のうごき@しんぶん
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2012年06月05日号

ユーロ対円相場、最安値を記録

欧州単一通貨のユーロが5月末に対円相場が1ユーロ=96円48銭となり、ユーロが現金通貨として流通がスタートした2002年以降で最安値を付けた。対ドルでも約2年ぶりに1ユーロ=1.2337ドルと安値を付け、円ドル高・ユーロ全面安となり、欧州債務危機の拡大懸念が強まっている。その一方で、対ドル相場は1ドル=78円台の円高水準となっており、投資家の逃避的な円買いが進んでいることも浮き彫りにしている。



5月の新車販売台数、66%増加

日本自動車販売協会連合会の発表によると、5月の軽自動車を含む新車販売台数は39万4950台となり、前年同月比66.4%も増加したことが分った。8カ月連続で前年を上回った背景には、エコカー補助金の復活が販売を押し上げている。エコカー補助金は燃費性能が高い排気量が660cc超の登録者には10万円、軽自動車であれば7万円が支給されている。メーカー別に販売台数の伸びをみると、トヨタが2.3倍、ホンダが2.0倍で、新商品を投入しているメーカーが大きく販売を増やしている。



下請法違反での指導・勧告とも最多

公正取引委員会の発表によると、2011年度に下請法違反で指導した件数は4326件、勧告件数は18件となり、いずれも過去最多となった。下請法では、発注者に単価・支払い方法・支払期日を下請け業者へ書面交付するよう求めているものの、指導・勧告を受けた発注者の9割で書類に不備があった。指導・勧告によって回復された不利益の総額は約32億円に及ぶ。同委員会では「景気低迷で下請け業者にしわ寄せがきている」と指摘している。



女性平均寿命は依然世界一

厚生労働省が5年に1回まとめている完全生命表によると、2010年の平均寿命は女性が86.30歳、男性が79.55歳であることが明らかになった。女性は世界第1位で、男性は世界4位となる。完全生命表は、2010年1年間の日本の死亡状況が変化しないと仮定し、各年齢の人が1年以内に死亡する確率や平均してあと何年生きられるかという期待値などを死亡率や平均余命などの指標によって表したもの。



労働相談、過去最多の25万6千件に

厚生労働省のまとめによると、2011年度に個別労働紛争解決制度に基づく労働相談件数が過去最多に上ることが明らかになった。相談自体は約111万件に及ぶが、このうち制度対象となる民事上の紛争が25万6343件だった。相談内容で最も多かったものは、「解雇」(18.9%)が最も多かった。2位となった「いじめ・嫌がらせ」(15.1%)の相談件数は前年を16.6%増と急増していた。相談をした労働者の内訳では、正社員が前年度比2.1%減となっている一方で、非正規社員は同12.3%と急増している。



理想の上司は「丁寧な指導する人」

日本能率協会が今年入社した新入社員を対象にした意識調査によると、「理想の上司・先輩像」(複数回答)は、「仕事について丁寧な指導をする」(52.4%)が最も多く、「言動が一致している」(37.5%)、「仕事に対する情熱を持っている」(34.1%)が続いた。また、先輩社員との人間関係を構築する上で有効と考えるものとして、「飲み会への参加」(95.0%)が1位に挙げられ、「昼食を共にする」(81.0%)、「社員旅行」(75.9%)が続き、「ゆとり世代」で育った新入社員に指摘される「付き合い下手」イメージからは意外な側面ものぞかせた。



「健康寿命」を延ばす目標を設定

厚生労働省は介護が必要なく自立して元気に過ごせる期間を示す「健康寿命」を延ばすために、生活習慣病予防や心の健康など5分野53項目に及ぶ目標を設定した。このうち、運動目標では20~64歳で男性1日の平均歩数を9000歩、女性は8500歩を目指すこととし、食生活目標では、食塩摂取量を1日当たり8グラムに、野菜の摂取量を1日当たり350gと定めた。また、成人の喫煙率も12%に減少させることを目標に掲げた。



高齢化で拡大する市場は「趣味・レジャー」

日本経済新聞社が人口の高齢化が進む日本で拡大すると期待できる市場の調査結果、「旅行など趣味・レジャー関連」(52%)が半数以上を占め、次いで「スポーツクラブなど健康関連」「家電や家事代行などの住居関連」「小売りやネット通販など物販関連」がそれぞれ15%前後の支持を集めた。趣味・レジャー関連を拡大市場した理由に「モノに満ち足り、健康志向の世代に旅行は最適」が挙げられた。



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