日銀が発表した今年12月末の長期国債残高見通しは約92兆円に達するとともに、同時期の銀行券(お札)の発行残高は約83兆円となり、長期国債残高が銀行券残高を上回ることが判明した。2010年に日銀が保有する長期国債残高は銀行券発行残高の範囲内とすると自主的に定めた「銀行券ルール」に抵触するとみられるが、日銀ではルールの対象外である資産買い入れ基金に買い入れであるとの理由から、ルールには抵触しないとしている。日銀の過度の国債買い入れは長期金利の上昇や円の通貨価値の下落にもなりかねない要素を含んでおり、危惧する向きもある。 |