総務省が発表した2011年10月1日時点での日本の推計人口による総人口(定住外国人を含む)は1億2779万9千人となり、前年比25万9千人減少し、1950年以降で過去最大の減少になったことが明らかになった。まさに本格的な人口減少社会を迎えたといえる。今次の推計人口では、65歳以上の老年人口割合は過去最高の23.3%に達し、外国人の国外転出が過去最高の5万1千人にも上り、平成生まれは総人口の20.5%を占めることなども分かった。
電気事業連合会の発表によると、2011年度の電力需要は前年度比5.1%減少の8598億キロワット時となり、マイナス幅は過去最大になったことが分った。東日本大震災の影響に加えて、節電の広がりによって電力需要が落ち込むこととなり、とくに工場などでの大口電力需要(▲3.2%)や商業施設向け(▲8.4%)などの企業向け部門での需要が大きく減少した。
JR6社が発表したゴールデンウィーク期間の指定席の予約状況によると、前年比41%増加していることが分かった。昨年は、東日本大震災の影響で34%もの減少となったが、一転しての大幅な増加となっている。JR東日本では、「観光目的に加え、被災地へボランティア活動に赴く人も多い」と分析している。また、航空各社も同期間中の予約状況を発表したが、軒並み前年比20%以上の増加となっている。
日本百貨店協会は3月の全国の百貨店の売上高は前年同月比14.1%増加の5273億円に上ったと発表した。3か月ぶりに前年同月比を上回った背景には、円高・株安が一服したことで消費者心理が好転したものとみられる。商品分野別にみると、紳士服・洋品が23.5%、婦人服・洋品が22.1%とそれぞれ大きく伸び、春物衣料が売り上げを押し上げた。5か月連続プラスとなっている美術・宝飾・貴金属も好調で、21.2%増となっている。
経済産業省がまとめた試算で、将来有望な医療介護やヘルスケア、新エネルギーなどの産業分野で、2020年度までに約1000万人の雇用が生み出せるとしていることが明らかになった。試算では、医療介護が269万人、新エネルギーなどの「対事業所サービス」が321万人、ヘルスケアなどの「対個人サービス」が303万人、それぞれ増えるとしている。このため、経産省では人材育成や転職支援の関連企業を金融面から支援して、成長産業への円滑な人材の移動を促すとしている。
厚生労働省がまとめた今年1月時点での生活保護の受給者数は過去最多の209万1902人に達し、受給した世帯数も151万912世帯になったが、このうち働ける世代を含む「その他の世帯」が大幅に増加していることが分かった。「その他の世帯」数は、過去最少だった1996年度の6.2倍にも達する25万8485世帯で、全体の約17%を占めた。厳しい雇用情勢が背景にあり、月収が生活保護費を下回る逆転現象も起き、勤労意欲を低下させているとの指摘もある。
内閣府の食育に関する意識調査によると、家族との食事の回数に関しての問いに、「ほとんど毎日」と答えた人は夕食が71.6%、朝食が60.3%で、前年に比べ、夕食が15.1ポイント、朝食が10.2ポイント、それぞれ増加していた。また、東日本大震災以降、食生活で増えたものを尋ねたところ、「食品の安全性への不安」とする回答が26.1%に上り、「食生活で節電に配慮するようになった」(17.1%)も挙げられ、原発事故が食生活に与えた影響が読み取れるものとなっている。
国産天然ウナギの卸値が東京築地市場で昨年比50%高の1キロ1万円程度で取引され、史上最高値をつけた。稚魚のシラスウナギが3季連続で不漁となり、養殖物の相場も昨年の2倍にまで高騰している。天然ウナギの漁獲量は、日本のウナギ消費量の0.5%にまで激減してきている。「一人前1万円でないと採算が合わない」とするウナギ専門店の声も聞かれ、ウナギは庶民からは程遠い存在になりつつある。