社会・経済のうごき@しんぶん
バックナンバー
2012年04月10日号

国家公務員の新規採用数、56%削減へ

政府は2013年度国家公務員の新規採用数を2009年度比56%削減することを決定した。消費税増税への環境整備による歳出削減策の一環によるもので、削減効果は100億円強になるとみられる。衆院選マニフェストで掲げた国家公務員総人件費の2割削減が実現すれば1.1兆円の削減幅となり、消費税増税の環境整備として与野党はじめ国民の理解が得られるか焦点となりそうだ。



赤字地方債残高は過去最高に

総務省がまとめた2012年度地方債計画によると、地方自治体が発行する地方債の総額は13兆5396億円に上り、このうち赤字債が45%以上(6兆1333億円)を占めている。このため、2012年度末の赤字債残高は過去最高の40兆7844億円にまで膨れ上がる見通しとなった。赤字債は、国から受け取る地方交付税の不足分を補い、償還原資は将来交付される地方交付税が充てられるもので、いわば借金の先送り手当策でもある。膨らみ続ける赤字国債残高を抱える国の財政を一段と圧迫しかねない。



ネット株式売買代金は6年連続減少

楽天証券をはじめとするインターネット証券大手5社の2011年度の株式売買代金は77兆4674億円となった。大手5社は揃って前年を割り込んだ。売買代金は前年度比15%の減少で、減少は6年連続となり、ピークだった2005年度の192兆円に対し4割にとどまった。欧州債務危機問題による世界同時株安で個人投資家が株式投資を手控えたことが減少の背景にある。



「裁判審理、理解しやすい」、過去最低

最高裁が昨年1年間に裁判員裁判を経験した人を対象にしたアンケート調査によると、裁判員裁判の審理を「理解しやすかった」とする人は59.9%となり、裁判員裁判がスタートした09年度以降で最も低かった。検察、弁護側双方の説明の分かりやすさでは、検察官が65.7%であったのに対して、弁護人では38.1%で、依然格差があった。



公的年金積立金約9兆円、取り崩しへ

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は年金支払い増大に対応し、2012年度は8兆8千億円の積立金を取り崩すと発表した。積立金取り崩しは、保有する国債の売却によって現金化し、年金支給に回すことになる。積立金の取り崩しは4年連続となる。同独立行政法人保有する運用資産総額は2005年度に約150兆円あったが、リーマン・ショック後の運用損失や積立金の取り崩しなどで、2011年12月末時点で108兆円まで減少している。積立金減少による将来の年金受給不安に加えて、大量の保有する国債売却による長期金利上昇が危惧される。



3月の個人向け復興国債販売額は減速

財務省が発表した個人向け復興国債の3月販売額は3848億円となり、昨年12月の初回販売額の7454億円のほぼ半分にとどまることが明かになった。金利が低下したことや初回販売字がボーナス支給時期とも重なったこともあり、低下したものとみられる。しかし、3月の販売額でみると、前年同月比約1.6倍となっており、震災復興への支援意欲からの購入動機が高いものとみられる。



9割が冠婚葬祭は「簡素に」

読売新聞社が行った冠婚葬祭に関する世論調査によると、「簡素に行うのが良い冠婚葬祭」の答えで、「法要」(96%)も「葬式」(92%)、「七五三」(86%)、「結婚式・披露宴」(84%)が挙げられ、90%前後の人が指摘していることが分かった。また、仏教式で葬式を行う際に、「戒名は必要ない」とする人が56%と過半数を占め、通夜や告別式を行わずに火葬だけを行う「直送」を「特に問題はない」とする人も72%に達していた。冠婚葬祭に対する意識の多様化の進展ぶりがみられた。



6割以上の人が自己啓発に前向き姿勢

調査会社マクロミルの調査によると、「自己啓発に前向き姿勢」の人の割合は63%にも達し、とくに20代では78%もの人が「前向き姿勢」が突出して高いことが分かった。自己啓発する理由として、「趣味を深めたい」「資格を取得したい」が上位を占め、取り組みたいことには「英語などの語学」「パソコンなどの勉強」「経理・財務の勉強」といった仕事に直結することが挙げられ一方、「スポーツ」「趣味」もベスト5入りした。



トップへ