財務省がまとめた2015年度までの歳出と歳入見通しを推計した「後年度影響試算」よると、2015年まで段階的に消費税を10%に引き上げたとしても、2015年度の新規国債発行額は45.4兆円となり、2012年度(44.2兆円)より増えることが判明した。政府目標の新規国債発行額44兆円以下は達成できない実情にあり、背景には社会保障や地方交付税などの拡大がある。増税とともに歳出構造への徹底した見直しが避けられない。
内閣府の「社会保障・税の番号制度に関する世論調査」結果によると、国民一人1人の社会保障や税務に関する情報を一元化して把握する共通番号制度について、「内容まで知っている」と答えた人は16.7%にとどまり、認知度が低いことが分かった。政府は2015年1月からの利用開始を目指しているが、「言葉は聞いたことがある」(41.8%)、「知らない」(41.5%)が大多数を占め、内容の周知が不十分な実態にある。また、共通番号制度については過半数の人が「必要だと思う」(57.4%)と答えた。
全国健康保険協会(協会けんぽ)の2012年度の保険料率が前年度比0.5%上昇の全国平均10.00%でまとまった。すべての都道府県で保険料率が上昇し、26道府県で初めて10%台に乗せた。保険料率の上昇の背景には、保険料給付の増加に加えて、高齢者医療への拠出金が増えていることがある。保険料率が最も高いのは佐賀県(10.16%)で、最も低い長野(9.85%)との格差は0.31%に拡大した。新しい保険料率は3月分支給給与(4月分納付)から適用される。
厚労省は今通常国会に高年齢者雇用安定法の改正案を提出し、65歳までの従業員の希望者全員を継続して雇用するよう企業義務付ける方針であることが明かになった。現行法では、企業が定年制廃止、定年延長、継続雇用制度のいずれかを導入しなければならないが、労使協定で継続雇用の条件を自由に設定できるため、希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は47.9%にとどまっている。同省は、厚生年金の60歳から65歳に段階的な引き上げを前に、65歳雇用義務を実現する考えである。
内閣府は2010年末の土地や金融資産などの資産から負債を差し引いた我が国全体の正味財産(国富)は3036兆円になったと発表した。前年比1.2%の減少で、3年連続での減少となった。ピークだった1990年末(3531兆円)を14%も下回る。地価の下落で土地などの非金融資産が目減りしたのに加え、円高によって政府の外貨準備などの対外資産が減少していることが響いている。
鉄道総合技術研究所が、東日本大震災時に首都圏の交通がマヒし、帰宅が困難になった人の対応を調査したところ、「鉄道の運転再開を待って帰宅した」人は47%で最も多かったことが分かった。次いで、鉄道やバスの復旧を待たずに「徒歩で帰宅した」人は34%あり、「バスやタクシーなどを利用して帰宅した」人は14%だった。
気象情報会社のウェザーニュースのアンケート調査によると、風邪で「熱が何度になったら会社や学校を休むか」の全国平均体温は37.94度であることが分かった。また、この1年間で風邪をひいた回数は富山県民が2.76回で最多で、最少の山梨と和歌山県民は1.94回だった。男女別では男性が2.01回だったのに対し、女性は2.52回で、同社は「冷え症の女性が多い」と指摘している。ちなみに、風邪が完治するまでの全国平均日数は4.73日だった。
連合が就職活動で学生生活に支障が出たかを調査したところ(複数回答)、54%の人が「学費や生活費のためのアルバイト」に支障が出たと回答していることが分かった。アルバイトに次いで、「学業に支障」という人が46%で、その他に「交友関係の充実」(35%)、「クラブ活動やサークル活動」(34%)に支障が出たとしている。将来の就職にも腐心するものの、現状の生活費・学費を捻出するためのアルバイト時間の確保にも心砕く学生の苦悩が垣間見て取れる。