社会・経済のうごき@しんぶん
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2011年11月29日号

消費税率を2段階引き上げで10%に

五十嵐財務副大臣は講演で、「2013年10月以降に税率を7~8%にし、残り2~3%2015年4月か10月に引き上げることになる」との消費税増税の考えを示した。政府・民主党も2段階での10%にする方針を固めているが、実施時期と引き上げ幅について現職財務副大臣が言及した。また、逆進性の解消については、食料品などの生活必需品に対する軽減税率を導入することは避け、低所得者層には現金給付や消費税の定額還付などの施策で対応する考えも示した。



OECDが日本に「TPP参加」を提言

経済協力開発機構(OECD)は加盟各国に対して経済の下押し圧力を軽減するための緊急提言を発表したが、日本に対しては、「財政再建を加速」させることに加え、「環太平洋経済連携協定(TPP)への参加」を求めた。TPPへの参加に際しては、「グローバル経済で日本の経済連携を促進することは成長を押し上げる」と参加を促進する理由を挙げた。財政再建に関しては、財政赤字や公的債務水準の高さを指摘しながら、早急な対応を求めている。また、日銀にも実質的ゼロ金利政策を継続するよう求めた。



雇用保険料を来年度から引き下げへ

厚生労働省は2012年度から雇用保険料率を現行の1.2%から0.2ポイント引き下げて1%にする方針を固め、近く労働政策審議会に提案する。保険料率引き下げの背景には、積立金残高が4兆円にも達し、雇用保険の支払いが急増することがあっても積立金の取り崩しによって対応できる環境にあることが挙げられる。雇用保険料は労使が折半して負担しており、仮に保険料率が1%に引き下げられた場合、月収30万円の会社員の負担する雇用保険料は月額1800円から1500円に減少する。



10月の求人広告件数伸び率、今年最大

全国求人情報協会がまとめた10月の求人広告掲載件数は60万8301件となり、前年同月比27.7%もの増加になった。伸び率は今年最大となった背景には、東日本大震災復興・復旧に伴っての求人が東北で伸びたのに加え、停滞気味にあった関東や中部での伸びが見られた。リクルートによると、「年末商戦に向けた小売店や飲食店の求人意欲が旺盛で想定を上回る」と指摘している。



薄型TV出荷台数、73.7%大幅減少

電子情報技術産業協会(JEITA)は、10月の薄型テレビ出荷台数は前年同月比73.7%減少の74万6千台にまで落ち込んだと発表した。大幅な減少の背景には、3月で家電エコポイント制度が終了したのに加え、7月からの地デジ完全移行で前年からの需要の反動がある。大型量販店でのテレビ販売の不振は続いており、42型薄型テレビが5万前後まで落ち込んできている。



温暖化ガス濃度、昨年、過去最高を更新

世界気象機関(WMO)の発表によると、温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)やメタンなどの2010年の世界平均濃度が過去最高を更新したことが明かになった。現在の大気中濃度を産業革命前と比較してみると、二酸化炭素(CO2)が39%、メタンが158%、一酸化炭素が20%、それぞれ高くなっていた。また、2010年の大気中濃度増加量は最近10年間の平均増加量を上回っており、加速化している傾向にあることを示した。



「彼女いない」未婚男性、初めて6割突破

国立社会保障・人口問題研究所が行った「出生動向基本調査」によると、交際している女性がいない未婚男性が前回調査の5年前より9.2ポイント増加して61.4%に達していることが分かった。「彼氏がいない」未婚女性も同4.8ポイント増えて49.5%にまで達した。このうち、「とくに異性との交際を望んでいない」と答えたのは男性が45.0%、女性が45.7%となっていた。独身でいる理由では(複数回答)、20代前半までの男女とも約4割が「必要性を感じない」「仕事(学業)に打ち込みたい」とし、20代後半から30代前半は約5割が「適当な異性に巡り合わない」と答えた。



HIV感染者数は年間で110万人増加

国連合同エイズ計画(UNAIDS)が発表した最新報告によると、2010年の世界のエイズウィルス(HIV)感染者数は前年より約110万人増えて、3400万人に達したと発表した。報告書では、アフリカや東南アジアで感染予防策が奏功し改善がみられたものの、ロシアやウクライナなどの東欧・中央アジアでの薬物注射による感染拡大がみられると指摘している。



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