社会・経済のうごき@しんぶん
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2011年09月20日号

国・地方の借金、個人金融資産を上回る

五十嵐財務副大臣はテレビ番組で、国と地方自治体の借金総額が6月末で初めて個人の金融純資産額を上回る見通しであるとの見解を示した。3月末時点では、国・地方の借金総額は1045兆円だったのに対して、個人の家計総資産から住宅ローンなどの負債を差し引いた金融純資産額は1110兆円(日銀資金循環統計)となっていた。今後、震災復興による国債発行額が増加し、これまで国家財政の安全弁として機能してきた個人の金融純資産とのバランスは不均衡となり、国債格付けへの悪影響も想定される。



日本の教育への公的支出、OECDで最低

経済協力開発機構(OECD)発表した2008年の加盟各国の国内総生産(GDP)に占める教育機関への公的支出割合をみると、日本は3.3%であることが分かった。31ヵ国中で前年に続き最下位となった。トップはノルウェーの7.3%で、アイスランド(7.2%)、デンマーク(6.5%)が続いた。今回の調査では日本の高校無償化などは加味されていないため、今後は日本の教育への公的支出割合は増えるものとみられる。



生活保護受給者の自殺率は2.2倍に

厚生労働省がまとめた2010年生活保護受給者の自殺数は1047人となり、人口10万人当たりの自殺率は55.7人となることが分かった。日本全体での自殺率が24.9人となっており、生活保護受給者の自殺率はその2.2倍にも達し、高い水準となっている。生活保護受給者で自殺した人のうち精神疾患を持つ人は684人で、65.3%も占めており、同省では「精神疾患がある人の割合が受給者で高い」と指摘している。



「“ら”抜き言葉」の使用が増える

文化庁が行った「2010年度国語に関する世論調査」によると、「来れる」「食べれない」「見れる」などの本来は“ら”を入れて使う言葉を「“ら”抜き言葉」として使う人の割合が約4割台となり、増えていることが明らかになった。ただ、言葉遣いに関心がある人の割合は81%にも達し、関心の高さを示した。また、慣用句の使い方や言葉の意味を正しく理解している人の世代別正答率で16~19歳が63%で最も高くも60歳以上が53%、40代が29%となった。



フェイスブック利用者が500万人を突破

米フェイスブックは日本での利用者数が500万人を突破したと発表した。利用者数は1か月以内に1度でもログインした人の数で、フェイスブックの日本版が開設されてから約3年で500万人に達したことになる。日本の交流サイト(SNS)最大手のミクシィは1535万人となっており、追撃する勢いを示している。同社では近く「友達」の親しさの度合いによって分類できる「スマートリスト」も導入することにしており、親密な友人関係を優先的に表示することを可能にするとしている。



民間平均給与が3年ぶりに増加へ

国税庁が発表した「民間給与実態統計調査」によると、昨年1年間に支給された平均給与額は前年を1.5%増加の412万円になったことが分かった。3年ぶりに前年を上回った。また、給与の内訳では、給料・手当が1.2%増の353万9千円、賞与が3.6%増の58万1千円となっている。業種別にみると、電気・ガス・熱供給・水道業が前年を10.5%増の大幅増加の696万円で最高となり、金融業・保険業の589万円(同5.8%減)が続いた。景気回復が給与に反映した形となっての前年増加となっているが、3月の東日本大震災の影響や世界経済が不安定となる中で、2011年分の給与改善は難しいものとみられる。



派遣労働者、5年ぶりに300万人割れ

厚生労働省は2010年度に派遣労働者として働いた人は延べ約267万人となり、前年を11.6%も大幅に減少したことが分かった。5年ぶりに300万人を割り込んだ。内訳は、仕事がある時だけに派遣会社と契約を結ぶ「登録型」が約175万人、仕事がなくとも派遣会社と契約している「常用型」が約92万人だった。景気低迷に加え、改正が審議されている登録型と製造業への原則禁止をにらみ、企業側の派遣離れが広がったものとみられる。



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