社会・経済のうごき@しんぶん
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2011年08月02日号

国債利払い費、8年ぶりの高水準に

財務省のまとめによると、2010年度の国の利払い費は前年度比1600億円増の約7兆8000億円に達したことが分かった。5年連続での増加となる。国債金利は1975年度以降で最低(年度加重平均1.29%)となったものの、積み上がる国債の増加により利払い費が増加している構図だ。一般会計歳出に占める割合は8%となり、国家財政破綻確率の指標とされる「税収に占める利払い費の割合」は19%と依然高止まりを続けている。海外からの国債格付け引き下げ局面ともなれば、金利は上昇し、さらに利払い費は増加しかねない。



国内自動車生産は約3割も減産に

日本自動車工業会が発表した1~6月における国内自動車生産は前年同期比29.2%減少し、約343万台に割り込んだことが明らかになった。部品メーカーが東日本大震災で被災したことが響き、完成車メーカーでの工場稼働率が大きく落ち込んだことが生産を減少させた。メーカー別にみると、ホンダが同45.7%減、トヨタが38.0%減、日産が18.3%減となっている。三菱は手元に部品在庫を持っていたため0.6%減にとどまった。



買いだめで米の在庫量、16%減に

農林水産省のまとめによると、今年6月末のコメの民間在庫量は震災後の買いだめ需要が大きく影響し、前年同月期比で15.7%(34万トン)減少の182万トンに落ち込んだことが分かった。また、同省の食料・農業・農村政策審議会は、コメ不足の可能性がある場合には緊急調査を実施し、前年6月末の民間在庫量が例年の水準を割り込む際には、備蓄米を放出するとの考え方をまとめるとともに、在庫水準が130~140万トンを切る場合に放出することも確認した。



3年ぶりに平均賃上げ率が前年を上回る

厚生労働省がまとめた2011年春の平均賃上げ率は1.83%となり、3年ぶりに前年(1.82%)を上回ったことが分かった。平均賃上げ率の上昇の背景には、リーマンショック後の景気低迷から脱し、企業業績が上向き始めたことが挙げられる。ただ、今後は東日本大震災や原発事故による電力供給制限が下押し圧力となっており、賃上げが進展していくかは不透明に状況にある。



国税の滞納残高は12年連続で減少に

国税庁のまとめによると、2010年度の国税の滞納残高は前年度比5%減少し、1兆4201億円となり、12年連続で減少していることが明らかになった。滞納残高を税目別にみると、消費税が全体の30%近くを占める4256億円に達し、最多となっている。滞納残高が減少している実情について、同庁では「納付期限前の電話による注意喚起を行うなどの未然防止対策が奏功した」ことを指摘している。



公立小中校の教員、3人に1人は50歳超

文部科学省がまとめた2010年度学校教員統計調査によると、公立学校教員の平均年齢は44.4歳で、このうち50歳以上の教員が占める割合は36.6%に達し、教員の3人に1人以上が50歳以上となる実態が明らかになった。第2次ベビーブームでの1970年代後半以降に大量採用されたことが背景にある。また、初めて調査した教員の離職状況によると、うつ病などの精神疾患を理由にした退職者数は590人に達しており、同省では事務負担の軽減や職場改善など推進するよう教育委員会に求めている。



今春、定員割れ私大は約4割に

日本私立学校振興・共済事業団のまとめによると、今春、4年制の私立大学で定員を割り込んだのは前年度より0.7ポイント増加の39.0%に達することが明らかになった。少子化の影響で入学者が減少し、私大の経営環境は一段と厳しい状況にある。調査は私立大572校のデータを集計したもの。大学の規模別に充足率(定員に占める入学者数の割合)をみると、定員600人以上の大学では悪化し、100人未満や500~600人未満の小・中規模大学ではわずかに改善が見られた。



女性の結婚相手に求める年収400万円台

結婚相談所のオーネットの調査によると、20~40代未婚女性が結婚相手に希望する年収を尋ねたところ、「400万円以上」が25.6%で最多だった。また、「400万円以上」から「500万円以上」と回答した人は全体の約48%を占め、半数近くが400万円以上の年収を望んでいる実態が明らかになった。国税庁の民間給与実態統計調査でみると、25歳~39歳男性の平均年収は355万円~497万円となっており、未婚女性が望む相手の年収とほぼ一致しており、現実的な視点で相手探しをしている。



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