社会・経済のうごき@しんぶん
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2011年05月06日号

大企業の8割が「25%節電計画」

日本経団連が集計した「大企業の節電計画」によると、大企業の8割弱が政府の求める25%削減目標の達成を目指していることが分かった。節電策については、電力使用量の少ない夜間・早朝や土日への操業シフト、夏季休暇の長期化が挙げている。政府の試算によると、夏の電力需要のピーク時では最大で800万キロワットの節電が必要とされ、そのうちの3割強を大企業などの大口需要家の削減で対応するものの、残り7割弱については中小企業や家庭での節電が求められることになり、今後、身近な生活での節電ムーブメントが起きることは必至となろう。



生活保護費の減額を検討へ

厚生労働省は近く開催される「社会保障改革に関する集中検討会議」に生活保護費を減額する案を提示することが明らかになった。生活保護の基準値は地域ごとに設定されているが、都市部では生活保護費が基礎年金や最低賃金を上回る、いわゆる逆転現象が起きており、同省では「年金保険料を払い、働く人の意欲を削ぎかねない」との批判に応えることでの生活保護費減額の必要性を判断した。生活保護は景気低迷や高齢化を背景に受給世帯も140万世帯超え、2009年度には3兆円を突破して、自治体財政の圧迫要因ともなっている。



米国債格付け見通し、「弱含み」に下げる

米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズは、巨額の財政赤字と積み上がる政府債務を理由に、米国債の長期格付けの見通しを「安定的」から「ネガティブ(弱含み)」に変更すると発表した。同社が米国債の長期格付け見通しを引き下げるのは初めてで、根強い米財政への不信感が背景にある。格付け引き下げは、今後長期金利の上昇を招きかねない状況にある。



家計の消費支出、最大の落ち込み

総務省は3月の家計調査で1世帯当たりの消費支出は前年同月比8.5%減少の29万3181円となったと発表した。石油ショック影響のあった1974年2月(同7.2%減)を上回り、最大の落ち込みとなった。東日本大震災による買い控えが広がったためで、同省では「消費マインドの低下で消費支出は大きく減少。4月以降も見通しが立たない状況にある」と指摘している。



中国の人口、13億3900万人に

中国国家統計局が発表した2010年の総人口は13億3900万人に達することが分かった。一人っ子政策の効果もあり、年平均の増加率は90年代の1.1%から0.6%に低下し、人口増加は鈍化傾向にある。一方、65歳以上の人口比率は8.9%に達し、前回調査の2000年より1.9ポイント上昇しており、中国でも少子高齢化が急速に進んでいる実態を浮き彫りにしている。2015年を境に労働力人口は減少に転じるとの予測もあり、中国経済の成長の低下を招くことは避けられない。



年次有給休暇の取得率は約5割

独立行政法人の労働政策研究・研修機構がまとめた年次有給休暇に関する調査によると、1年間で実際に有給休暇を取得して休んだ日数は8.1日で、取得率は51.6%であることが分かった。有給休暇を取り残している実情にあり、取り残す理由(複数回答)として、「病気や休養のために残す」が最多の64.6%で、「休むと職場に迷惑がかかる」(60.2%)、「上司がいい顔をしない」が(33.3%)だった。また、調査では81.9%の人が「年休の取得率や日数の目標を企業が定めて欲しい」と望んでいることも分かった。



宮城の死者の95%が津波による水死

宮城県警の調べによると、東日本大震災で死亡が確認された死者のうち95.8%の人が津波による水死であることが判明した。阪神大震災での死因の大半を占めた家屋倒壊による圧死とは対照的な違いを浮き彫りにした。死者の年代別では70代が19.9%と最も多く、80歳以上が18.7%、60代が16.6%と続き、60代以上で死者の半数以上を占めた。震災や津波発生の時間帯を考慮すると、在宅していた老人が犠牲となったことを物語っている。



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