日本貿易振興機構(ジェトロ)のまとめによると、2010年の日中貿易総額は前年比30%増加の3018億5千ドル(約25兆2千億円)となり、過去最高を更新したことが明らかになった。輸出は36%増、輸入は25%増と、輸出・輸入ともに過去最高を記録し、日中2国間貿易で初めて3千億ドルを突破した。輸出では、建機などの関連機械や半導体、自動車関連といった主要品目がいずれも増加した。輸入も、電気機器が前年比47%増加するなど主要品目が増加した。
厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、2010年の労働者1人当たりの所定内給与(基本給や家族手当などを含む)は、月24万5038円だった。前年比0.2%の減少で、減少は5年連続となった。人件費の高い正社員などの採用を減らし、人件費のパート労働者を増やすなどの企業での合理化が進んだことが影響している。全労働者数は0.3%増の4414万人で、パート労働者が2.1%増の1228万人だったのに対して、パート労働者を除く一般労働者は0.4%減の3186万人だった。
調査会社の東京商工リサーチは、2010年に倒産した企業のうち、破産の割合は過去最高の71.9%に達したと発表した。2010年の破産件数は前年比5%減少の9579件になったが、倒産した件数自体が減少したため、倒産に占める破産割合は前年に比べ6.7%増加した。同社では、長引く景気低迷や後継者難などで、中小零細を中心に事業継続を断念する向きが増えたとみている。破産手続きが簡素化されたことも増加の一因とみられる。
教育情報会社のライセンスアカデミーの調査によると、高校の生徒が大学進学を断念したり進路を変更したりした理由を尋ねたところ(複数回答)、「学力」が79.9%と最も多く、次いで「学費や入学後の費用」が76.3%あったことが分かった。学費を理由に断念したりした生徒の高校を大学進学率でみると、進学率90%以上の高校は49.2%だったのに対して、進学率30パーセント未満では88.0%に上った。同社では、「進学率の低い高校ほど経済的に困窮する家庭の生徒が多いとみられる」と分析している。
電気事業連合会がまとめた1月の電力需要は838億キロワットとなり、1月としては過去最高水準に達したことが分かった。過去、1月の電力需要では2006年の832億キロワットが最高だったが、これを上回り史上最高となった。厳冬による暖房需要の増加が背景にある。家庭での電力需要である「電灯」が3.5%増加したのに加え、産業需要の大口電力も5.7%増加した。大口電力は14か月連続で前年実績を上回っている。
家電量販店などの販売動向を調査するGfKジャパンによると、2010年の国内家電小売市場での販売推計額が約9兆5千億円になったことが分かった。前年に比べ約1兆円もの増加となったが、背景には家電エコポイント制度に加えて夏の猛暑が影響したことが挙げられる。同社調べによる販売経路別の内訳では、家電量販店が約6割、地域家電店が1割強、ネット通販が6%程度となっている。商品分野別でみると、テレビが前年比91%増の2644万台、冷蔵庫も15%増の527万台と、販売増加に寄与した結果となっている。
総務省消防庁のまとめによると、2010年の全国の救急出動件数は前年比6.7%増の546万3201件となり、過去最多を記録した。救急搬送した人の人数も前年比6.3%増の497万9213人と過去最多となった。出動増加の要因(複数回答)では、「高齢の傷病者増加」(80.9%)が最も多く、「熱中症による搬送増」(54.3%)が挙げられた。