総務省の全国消費実態調査によると、2009年の1世帯当たりの貯蓄額は前回調査の04年より2.2%の減少の1521万円となり、負債額も前回より7.0%減少の543万円となったことが分かった。家計貯蓄と負債額のいずれもが調査開始の1969年以来初めて減少に転じた。同省では、厳しい雇用と所得環境で貯蓄が目減りする一方で、住宅などの高額消費を手控えているため、双方が減少に転じたとみている。貯蓄額の減少は全ての年齢層で減っているが、とくに30歳未満の10.8%減、70歳以上の8.7%減が突出している。第一生命研究所では「家計にお金が回るような状況にならなければ、デフレからの早期脱却も難しくなる」として、今後の経済成長の制約要因になりかねないと指摘している。 |