社会・経済のうごき@しんぶん
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2010年12月21日号

相続税の課税対象は全体の4.1%に

国税庁のまとめによると、2009年中に死亡した人のうち、保有財産が相続税の課税対象になったのは、全体の4.1%にとどまり、1994年以降で最低となったことが分かった。現行の相続税では、基礎控除として5千万円に法定相続人1人当たり1千万円を加算した額を相続財産額から差し引くことができるが、同庁では課税対象が最低となった点について、「デフレの進行で地価などが下落したことが影響したのでは」とみている。また、相続税の税務調査で遺産の申告漏れ総額は3995億円で、このうち海外資産が絡む申告漏れ額は319億円あった。



労働組合の組織率、18.5%に

厚生労働省の労働組合基礎調査によると、今年6月時点での全国の労働組合の推定組織率は18.5%だったことがわかった。推定組織率は雇用者数に占める組合員数の割合で、1949年の55.8%をピークに年々減少してきている。組合員数は1005万4千人で、組合数は前年より329組合が減っている。中央労働団体別の組合員数は連合が最多の673万人、全労連63万人、全労協12万人が続いている。



生活保護、過去最多の140万世帯に

厚生労働省のまとめによると、今年9月時点で全国の生活保護を受給している世帯は過去最多を更新する140万8407世帯に上ることが分かった。前年同月比で約14万世帯増えている。世帯の種別でみると、高齢者世帯が最も多い60万2178世帯で、傷病者世帯30万7895世帯、母子世帯10万8857世帯が続いた。1992年度の月平均約59万世帯を底にして増加が続き、最近では月1万世帯ペースで増加している。



高卒就職内定率、57.1%に

文部科学省は来春卒業予定の高校生の就職内定率が10月末現在で51.7%になったと発表した。前年同期と比べ1.9ポイント増加しており、同省では「厳しい就職環境の中で、高校が早目に就職活動を推進したため」とみている。学科別では、工業が76.2%で最も高く、福祉(63.1%)も商業(58.4%)が続いた。都道府県別では、富山県が78.3%で最も高く、岐阜県(75.1%)、福井県(7.37%)が続いた。



弁護士数、初めて3万人台に

最高裁は司法修習を終えた人を対象にした卒業試験の結果、1949人が合格し、現在の弁護士数を加えた弁護士は初めて3万人台を突破することが明らかとなった。合格者数を大幅に増やすことを狙った司法制度改革によるもので、弁護士数は1995年から15年かけてほぼ倍増したことになる。一方、弁護士増加による競争激化も目立ってきており、宇都宮日弁連会長は「法曹人口についてペースダウンが必要」と指摘している。



「日中関係、良好ではない」、過去最悪に

内閣府の外交に関する世論調査によると、日中関係について「良好だと思わない」が調査開始の1986年以来最悪の88.6%に達した。昨年の前回調査より33.4ポイントと大幅に上昇している。9月に起きた尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件などでの日中のあつれきが背景にあるとみられる。中国に対して「親しみを感じない」とする回答も19.3ポイント上昇し77.8%と過去最高に達した。日米関係については「良好だと思う」が73%だったが、前回調査より8.8ポイント低下している。



貸金業利用者の支払い延滞数、増加に

信用情報機関シー・アイ・シーの調べによると、11月の貸金業利用者の支払い延滞件数は前月比2.8%増加の614万件に上ることが分かった。10月までは横ばい状態で推移してきたものの、6月から実施された個人借入れを制限する貸金業法改正による影響が出始めたとみられる。支払延滞件数は、返済期日から3か月以上支払いが滞った件数を集計したもの。同社では、「総量規制の影響が徐々に支払いの延滞に現れてきている」として、12月以降も延滞件数の増加は続くとみている。



年末年始、国際線の予約は2割減に

国内航空各社が発表した年末年始期間(23日~1月5日)の予約状況によると、予約人数は国際線で前年比22.7%減少の約53万人になることが分かった。経営再建中の日本航空の路線削減や尖閣諸島沖の漁船衝突事件の影響を受けた中国便の不振が影響したとみられる。国内線は同1.6%減の約275万人となっている。ただ、10月にオープンした羽田空港国際線ターミナル発着の国際線の予約率は好調に推移している。



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