国立社会保障・人口問題研究所が発表した2008年度の年金・医療・介護などにかかった社会保障給付費は過去最高を更新する94兆848億円に上ることが明らかになった。社会保障の個別項目でみると、年金が前年度比2.6%増の49兆5千億円、医療が同2.3%増の29兆6千億円、福祉その他で同5.1%増の14兆9千億円となっている。また、08年度は景気の落ち込みで国民所得が大きく減り、社会保障に対する支出が増加したため、国民所得に占める割合も過去最高の26.8%となった。同研究所では「高齢化が続くため、増加トレンドは変わらない」としている。大規模な増税か大胆な社会保障費歳出の抑制でしか改善は見込めない実情にある。 |