総務省の09年全国消費実態調査で、30歳未満の若年層の可処分所得は女性が21万8100円となり、調査開始の1969年以降初めて男性を上回ったことが分かった。男性は女性を2600円下回った。背景には、男性の就労比率が高い製造業での雇用と賃金の減少がある一方で、女性比率の高い医療・介護分野での労働力需要の高まりがあり、それらが可処分所得を逆転させた。女性の収入水準が高まることで就労意欲が高まれば少子高齢化で減少する労働力不足を補完するとともに、消費の下支えともなり、慶応大の樋口教授は「結婚後も女性が仕事を続けられる環境整備を政府や企業は進める必要がある」と指摘している。 |