日銀の統計によると、7月末時点での国内銀行が保有する国債残高は過去最高となる141兆1039億円に達することが分かった。前年同月末比で24%もの増加となる。また、日本証券業協会の統計によると、国内銀行の1~6月末期の国債買越額(買いから売りを差し引いた持ち高)は14兆5075億円となり、半期ベースでは過去最高となった。先行き不安を抱える企業や個人への貸し出しが伸びないため、余剰資金を抱える銀行が国債で運用している実態が浮き彫りとなった。銀行の大量の国債保有は長期金利の上昇を抑制する効果がある半面、財政不安によって長期金利が上昇すれば債券価格は低下して、含み損を抱える危惧もある。 |