社会・経済のうごき@しんぶん
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2010年07月06日号

国の支出を1円から全面公開に

行政刷新会議は予算執行と決算の透明性を高めることを目的に、政府の予算支出を1円以上から全面公開することで検討を開始した。現在は1件当たり250万円超の契約や補助金を集計し、支出額が多い上位100件を府省ごとにホームページで公開しているが、これを1円以上の公開となると膨大なものとなることが予想される。同会議では、早ければ今年度中に公開するとしている。



国債の国内保有割合が95.4%に

日銀統計によると、3月末時点の国債残高は約684兆3千億円となり、このうち銀行・保険会社などの国内投資家の保有分は約652兆8千億円となり、国内投資家による国債保有割合は、昨年同期比1.8%増加していることが分かった。1年間で約15兆円の増加となった。背景には、株価低迷により企業や個人の資金が預金に回る一方で、銀行の貸出が低調で推移したため、国内の銀行や保険会社が国債を買い増したことがある。国内投資家による日本国債保有の割合が高いことは、長期金利への変動が少ない半面、過剰に国債を抱える銀行・保険会社が国債を買い控える状況になると、安定的な消化ができなくなる事態に陥りかねない。



上場企業の従業員平均年齢は39.65歳

日経会社情報のデータによると、上場企業の従業員の平均年齢は2010年3月期末で39.65歳となり、3年連続で低下している実態が明らかになった。団塊世代のリタイアや業績低迷によるリストラが背景にあるとみられる。従業員100名以上の1890社を対象に調査したもの。平均年齢が最も若かった企業はスポーツクラブを展開する「東祥」が26歳で、逆に最も高い企業は輸入炭を販売する「太平洋開発」の56歳だった。平均年齢の低下について、第一生命経済研究所は「団塊世代の持つ高い専門性が若い世代に正しく継承されるか」が課題である指摘している。



路線価、東京が最大の下落に

2010年1月1日時点の路線価の全国平均は前年を8.0%下落し、2年連続で前年を下回ったと国税庁が発表した。都道府県別にみると、東京都が11.3%下落し、全国で唯一10%以上の下落幅となった。全ての都道府県で前年割れとなり、下落率も前年の5.5%からさらに拡大してきている。08年秋以降の世界的金融危機の影響が広がっているとみられる。



国債依存度、初めて5割を超える

2009年度の一般会計決算で、歳出決算額に占める国債発行額の割合、いわゆる国債依存度は51.5%となり、戦後の混乱期以来、初めて5割を超えたことが財務省の発表で明らかになった。09年度は税収が24年ぶりに40兆円を割り込む38兆7331億円にとどまり、景気対策などで歳出が100兆円超に膨らんだため、新規国債発行額が約52兆円にまで膨らんだ。歳出の半分以上を借金頼みの財政運営に対する抜本的な改革が急務な実情となっている。



今年、中国の海外旅行者は5330万人に

中国国家観光局は、2010年、国内から海外へ旅行する旅行者数が5300万人に達するとの見通しを明らかにした。前年比11%もの大幅増加の背景には、人民元高や日本政府の中国人向け個人観光ビザ発給の緩和があるとみられている。昨年の中国の海外旅行者数は4766万人で、このうち約67%が日本を含むアジアを訪れており、国家観光局は「依然、近いアジアが中国の海外旅行者の主要市場だ」とみている。日本政府は今年180万人の受け入れを目指す方針だ。



6月の北日本の暑さは戦後2番目に

気象庁の6月の天候のまとめによると、北日本の月平均気温は6月としては戦後2番目の暑さになったことが分かった。偏西風が平年より北側を流れており、日本付近に南から暖かく湿った空気が入り込みやすい状況にあったことが影響している。月平均気温が観測6地点で観測史上、最高値を記録した。一方、活発な梅雨前線が停滞し続けた影響で九州南部は記録的な大雨を観測した地点もあった。



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