社会・経済のうごき@しんぶん
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2010年04月27日号

65歳以上の老年人口、過去最高に

総務省は2010年10月1日現在の推計人口で、65歳以上の老年人口が総人口に占める割合が過去最高の22.7%に達したと発表した。前年比での老年人口の伸びを都道府県別にみると、埼玉県が4.9%増で最も高く、千葉県(4.7%増)、神奈川県(4.3%増)が続き、都市部や近郊圏での高齢化が際立った。都市部は老年人口割合が地方よりも低いとされてきたが、1960年代以降、都市部に仕事を求めた世代が高齢化し、老年人口割合を押し上げてきている。地方から都市部にシフトした高齢化問題は独り暮らしの孤独死や老人施設の整備、バリアーフリー化の推進対策などが急務となってきている。



震災時の業務継続体制の市町村は6%

内閣府と総務省消防庁が全自治体を対象にした調査によると、大地震などの震災時に職員の迅速な参集や食糧備蓄といった業務継続の体制を整備している市区町村は6%(99)にとどまっていることが判明した。この調査は、首都直下地震が発生した際の中央省庁の業務継続のためのガイドラインに準じて、①防災担当者以外の全職員の参集計画ができているか、②3日程度の食糧備蓄ができているか、③生活保護支給などの地震時も継続が欠かせない業務のリストアップができているかを尋ねたもの。また、震度6弱以上の地震発生時に各種届出などの通常業務を円滑に行えるかとの問いには、「できない」とする市区町村は1208(68%)にも上った。



新入社員は「年功で」「定年まで」を志向

日本能率協会が今春入社の新入社員を対象にした意識調査によると、「競争をするよりも平等に上がっていく年功主義の会社で働きたい」という人が01年の調査開始以来初めて過半数の50.4%に達したことが分かった。また、「定年まで勤めたい」とする志向も過去最高となる50.0%に達した。転職や独立を志向する人は05年には全体で7割弱を占めていたが、今年は約4割にとどまった。「実力・成果主義から年功主義へ」「定年志向」が強まり、新入社員の雇用安定優先の安定志向が強まってきていることが伺える。



電子マネー決済、4ヶ月連続で最高を更新

3月の主要電子マネーの総決済件数は約1億4924万件に達し、前年同月比で39.4%もの大幅な伸びを示した。4ヶ月連続で過去最高を更新し続けている。電子マネー決済件数が最も多かったのは、イオンの「ワオン」で3710万件、次いで、セブン&アイ・ホールディングスの「ナナコ」が3550件となっており、流通系での電子マネー決済が好調である。JR東日本鉄道の「スイカ」も前年同月比25.4%増の3215万件となっており、今後、通勤・通学などでの日常利用や利用店舗の拡大などで、流通系を追撃する様相が伺える。



JT、増税の駆け込み需要をにらみ増産へ

日本たばこ産業(JT)は、10月からの増税に伴う駆け込み需要が増大すると見て、4月下旬から2割の増産体制で臨む方針を固めた。たばこ増税は1本当たり3.5円の引き上げ幅で、JTが民営化してからは最大の引上げとなる。同社では駆け込み需要を見込む一方、値上げ後は20%以上もの需要が減少するとみている。



3Dテレビは顔を傾けずに正面で

電子情報技術産業協会は、3D(3次元)テレビの国内での本格販売を前にして、3D映像を安心・快適に楽しむための安全指針「人に優しい3D普及のための3DC安全ガイドライン」を発表した。この中で、「顔を傾けて3D映像を見ると目が疲れるため、目を水平にして正面で見る」ように推奨しており、また子供の発達にも配慮して視聴時間を大人が管理すべきだとも指摘している。一方、映画会社や放送局など3D映像を制作する企業に対しても、「立体感が強すぎる映像は作らない」よう求めた。



東海などの3地震の同時発生で死者千人

中央防災会議がまとめた東海と東南海、南海の3地震が同時発生した場合、静岡県をはじめ6県でそれぞれ死者数が1000人以上に上るとの被害想定をまとめた。また、3地震の発生で起こる建物倒壊や火災、津波などで死者は関東から九州までの21府県で発生すると予想されている。建物の被害も広範囲に及び、全壊被害が出ると見込まれるのは27都府県に及び、静岡県の23万棟を最大に約90万棟が見込まれている。



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