日銀の資金循環統計によると、3月末時点における金融部門を除く民間企業の手元資金(現金・預金)は202兆7123億円となり、統計比較可能な1980年以降で過去最大となることが分かった。企業の収益改善で資金繰りが好転するとともに、設備投資に慎重なため手元資金が増加しているとみられ、4月以降も増加基調が続いているものとみられる。企業の積極的な設備投資による、景気好転循環を生み出すため、政府は新成長戦略を策定するとともに、日銀も環境やエネルギーなどの成長分野を金融面から支援する新たな資金供給策を創設することを金融政策決定会合で決めるなどしてきている。 |