社会・経済のうごき@しんぶん
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2010年06月01日号

2030年の世界GDPシェア、中国が首位

内閣府が2030年における世界の国内総生産(GDP)を試算したところ、中国が世界全体の23.9%を占め、2位と予測された米国の17.0%を大きく上回って首位に立つと発表した。中国は2009年の世界GDPに占める割合が8.3%だったものから、高い成長が続き、約3倍ものシェアを占めることになる。日本は、労働人口の減少が影響し、2009年の8.8%から2030年には5.8%に低下する。日本のGDPシェアは中国の4分の1まで低下する。09年GDPシェアの大きい順位は「米→日→中→印」だったが、30年には「中→米→日→印」と順位序例が変遷するとみられる。



派遣労働者数は4割超もの減少に

厚生労働省は労働者派遣事業報告で、2009年度の派遣労働者の総数は、前年度比42.4%減少の230万人にとどまったと発表した。派遣労働者の大幅な減少は、製造業を中心に景気低迷による派遣契約の打ち切りの増加がみられたのに加えて、派遣労働の規制強化をにらんで企業側が派遣雇用に慎重になった影響がある。230万人の派遣労働者数のうち、160万人は仕事があるときにだけ働く「登録型派遣労働者」だった。大幅な派遣労働者数の減少に関して、第一生命経済研究所では「一般の就業者数も09年度、ここ10年間で最大規模の108万人が減少しており、この受け皿として派遣雇用が機能してきた。派遣労働に対する規制が厳しくなると、さらに雇用吸収力が低下しかねない」と一段の雇用環境の悪化を指摘している。



申請の76%に返済条件緩和の応諾

金融庁によると、中小企業金融円滑化法に基づいて金融機関に返済条件緩和の申請件数は、今年3月末までに46万5904件あり、このうち条件緩和に応じたのは76%の35万4463件だったことが判明した。条件緩和に応諾した貸出債権は金額ベースで10兆1027億円に達する。他方、個人からの住宅ローンの返済負担の軽減を求める申請件数は5万5126件で、条件緩和に応じたのは2万7554件で、実行率は50%弱にとどまった。



配偶者の失業率は戦後最悪に

4月の完全失業率は5.1%と2ヶ月連続で悪化している。なかでも専業主婦などの配偶者の失業者数は前年同月より12万人増加の58万人となり、過去最高となった。また、配偶者である労働者の現金給与総額も前年比4.8%減少の31万5千円(09年平均)となり、90年以降では最低となった。世帯主の収入減少をカバーしようとして仕事を探す主婦が職に就けないという現実を浮き彫りにしたものとなっている。



労働相談件数、過去最多の24万件に

厚生労働省は、「個別労働紛争解決制度」に基づく2009年度の労働相談件数は24万7302件と、過去最多になったと発表した。同制度は、労働者と企業のトラブルを裁判に持ち込まずに迅速に解決することを狙いとしたもので、不況が続く現状に相談件数は高止まりを続けている。紛争事案で最も多かったのは、「解雇」を巡るもので全体の24.5%を占めた。また、「労働条件の引き下げ」(13.5%)、ノルマ未達成を原因とする「いじめ・嫌がらせ」(12.7%)が続き、不況が影を落としている事案が目立っている。



社長の趣味、「ゴルフ」が3割を割り込む

帝国データバンクが全国の企業代表者の趣味を集計調査したところ、「ゴルフ」が28.4%でトップになったものの、2001年時の34.7%から大幅に下回るものとなっていることが分かった。同社では、ゴルフ会員権を売却したり、接待ゴルフの減少でプレーする機会が減ったことが背景にあるものとみている。上昇している趣味として、「釣り」「ドライブ」「音楽鑑賞」などがあった。費用をかけずに1人で楽しめる分野にシフトしていることが伺える。



北日本では冷夏となる恐れが

気象庁は6~8月の3ヵ月予報で、北日本では冷夏になる恐れがあるとともに、7月は全国的に雨量が多くなるとの見通しを発表した。同庁は、インド洋の海面水温が平年より高く、フィリピン周辺の大気の対流活動が不活発となることで、太平洋高気圧の張り出しが平年より弱く、夏の北日本は寒気の影響を受けて、気温は低くなるとみている。稲の出穂時期にもあり、米の収穫量が減少する危惧もある。



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