社会・経済のうごき@しんぶん
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2010年04月20日号

深刻な若年層の長期失業の増加

総務省のまとめによると、2009年の完全失業者数は336万人に達し、前年比27%もの大幅な増加になっていることが分かった。このうち、3ヵ月以上の失業者は214万人(前年比29%増)、さらに1年以上の失業者数は95万人(同9%増)にも上る。こうした失業期間の長期化は若年層で顕著になってきている。失業期間が3ヵ月以上の失業者のうち、25歳~34歳が前年比36%増加、15~24歳は同35%増となっており、平均を大きく上回っている。こうした若年層の失業期間が長期に及んでいる背景には、希望する仕事がない求職と求人のミスマッチがあり、事実、ミスマッチによる失業者の割合は15~24歳で45%、25~34歳で36%に上っている。



09年度法人税収は前年実績の半分に

財務省と総務省が予測した2009年度の国と地方の合計の法人税収は9.7兆円に急減する見通しであることが明らかになった。1977年度の8.7兆円に近づく低水準で、08年度実績である18.4兆円の半分に近づくものとなる。法人税収が32年ぶりの低水準にまで落ち込む背景には、リーマンショックによる業績悪化に加えて、前年度の税金の納め過ぎを相殺する還付が増加したことが要因である。10年度以降に企業業績が回復するとしても、巨額の欠損金を抱える企業の実態があり、7年間の欠損金繰越制度によって、大幅な法人税収への期待は薄らぐのが実情である。



女性人口が初めて自然減に

総務省が発表した2009年10月1日現在の推計人口によると、定住外国人を含む総人口は1億2751万人となり、前年より18万3千人減少したことが分かった。減少は2年連続となる。今回の調べで、女性人口が初めて死亡者数が出生者数を上回る自然減に転じ、5年前から自然減となっている男性の実情からして、「本格的な人口減少時代に突入した」(総務省)といえる。外国人は出国者が入国者を上回り、15年ぶりに社会減となったが、これはブラジル人などの自動車関連企業で働いていた外国人が帰国したことが要因となっている。



急増する、倒産防止共済への新規加入

中小企業基盤機構が運営する「中小企業倒産防止共済制度」への2月までの新規加入件数は2万7千件を超え、同件数を超えた1998年度以来の高水準にあることが分かった。同制度は、中小企業が毎月掛金を積立て、取引先の倒産で売掛金が回収できなくなった際に掛金の10倍までの金額を無担保・無利子で借りられるもの。中小企業の経営環境は依然厳しさがあり、万が一に備えて資金繰りの予防策としての制度加入を進めているとみられる。



NPO法人の3割が企業・自治体が設立

NPO法人の運営者や研究者で組織される「非営利組織評価基準検討会」が行ったアンケート調査によると、NPO
法人のうち29%の団体が企業や自治体などが設立したものであることが分かった。このアンケートは、「誰が設立を主導したか」との尋ねに答えたもので、NPO法が想定していた任意団体や個人が設立したのは全体の71%を占めたのに対し、地方自治体が7%、企業が3.3%などだった。また、同検討会は、全国約1万2600団体の財務データも分析したところ、収入のうち「寄付金がゼロ」という団体が全体の54%に上っていることも明らかになった。



所得が高い人ほど結婚を

厚生労働省が行った「21世紀成年者縦断調査」(追跡調査)によると、04年以降の4年間で結婚した人の割合が、男女ともに所得水準にほぼ比例して高くなっている実態が浮き彫りとなった。男性で見ると、所得が「100万円未満」で結婚した割合が9%にとどまっているのに対して、「400~500万円未満」では26%にも達し、約3倍もの開きがあった。また、女性でもほぼ男性と同じような傾向がみられたが、所得が「100万円未満」の女性が結婚した割合は2割を割り込んだものの、男性の同じ所得階層よりは結婚割合が高かった。所得が結婚を決める最大の要因であることが推察できる。



GW期間中の企業の連続休暇は5.4日

全国労働基準関係団体連合会の調べによると、今年のゴールデンウィーク(GW)の期間中に企業が予定する連続休暇の平均日数は昨年より0.3日短い5.4日になることが分かった。全国の1330事業所を対象に調査したもので、最も回答が多かった連休数は5日間(5月1~5日)で、次いで7日間(4月29~5月5日)だった。



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