農林水産省が10年後の農業の姿を展望する「農業構造の展望」で、農業従事者の高齢化で農業人口は減少するものの、耕作放棄地の再生などの政策効果で農地面積は現状を維持できるとの考えを示した。また展望では、専業農家(所得の半分以上を農業が占める農家)の1戸当たりの耕作面積を1.5倍にする目標を掲げている。しかし、農業の担い手減少は不可避である。中高年層の離農が進展し、期間的農業従事者数は2009年の191万人から20年には145万人(24%減)に落ち込み、農産物の販売金額が50万円以上の販売農家は170万戸から111万戸に減少する。こうした減少分を戸別所得補償制度で新規就農者の増加で保管するとしているが、展望の実現までのハードルは高い。 |