社会・経済のうごき@しんぶん
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2010年03月23日号

ガン治療費の負担は年133万円に

特定非営利活動法人(NPO)日本医療政策機構が行ったがん患者アンケート調査によると、がん患者が治療などに支払った金額の平均が年間132万9千円に上ることが分かった。がん患者や家族を対象にしたもので、対象者の世帯年収は200-300万円が16.1%で最も多く、300-400万円が15.6%、600-800万円が11.3%、と続いた。治療費の負担感を尋ねると、「とても負担が大きい」(30.5%)、「やや大きい」(40.9%)となり、全体の7割以上が負担の大きさを指摘した。このため、「経済的負担が原因で治療を断念した」(3.4%)、「最も受けたい治療を諦めて別の治療を選択した」(4.1%)人もあった。



子ども手当、年収高い人ほど恩恵が

大和総研が子ども手当支給と家計収入の変化について年収を4分類して試算したところ、収入が高い階層ほど恩恵あるという結果が出た。2010年は児童手当の廃止と子ども手当の半額が支給されるが、児童手当の支給を受けない年収1000万円の世帯は前年比23万4千円の収入増となり、年収300-700万円の世帯は子ども手当から児童手当を差し引いた14万4千円が増える結果となる。2011年以降に所得税や住民税の扶養控除が廃止され、子ども手当が満額支給されることで試算すると、2013年には年収1000万円と300万円の世帯では09年比で40万円超の増となり、500万円や700万円の世帯では30万円台後半の増にとどまるとみられる。



子ども願う夫婦、6年間で約7割が授かる

厚生労働省の21世紀成年者縦断調査によると、夫と妻の双方が「子どもが欲しい」と考えていた夫婦の68.3%が6年間のうちに子供が授かっていることが分かった。夫婦のいずれ一方が「欲しくない」とした夫婦での子供出産は10%台後半にとどまっており、夫婦の意見一致が出産につながったことが伺える。また、02年調査時点で独身だった人が、6年間に結婚したのは男性が26.0%、女性が32.5%で女性の結婚が上回った。



79%が老後の生活資金に不安

楽天リサーチが20~60歳代の男女1千人を対象に、老後の生活資金(貯蓄・資産など)に関する調査を行ったところ、79.0%の人が「不安を感じている」ことが分かった。「かなり不安」と回答した人の割合を職業的にみると、アルバイト(56.6%)が最も高く、派遣社員・契約社員(56.3%)、自営業・会社経営(54.1%)の順となった一方、公務員・団体職員(18.9%)、医師・弁護士(18.2%)は不安感に低い傾向が見られ、職業による格差が顕著となった。同社では「年金制度に頼るのではなく、個々人がどんな老後を送りたいかに応じて生活資金を準備していく時代になった」と分析している。



国民年金保険料の免除・猶予、過去最多

厚生労働省が発表した2008年国民年金被保険者実態調査結果によると、保険料納付を免除・猶予された人が412万2千人にも達し、調査開始の1996年以来過去最多になったことが分かった。また、過去2年間で保険料を全く納付していなかった滞納している人の数は433万人だが、前回調査の05年からは62万7千人減少している。滞納者が保険料を納付していない理由を尋ねると、64.2%の人が「保険料が高く、経済的に支払うのが困難」だと答えた。



TDRが顧客満足度の首位に

サービス産業生産性協議会が小売・サービスなど29業界の291社を対象に行った顧客満足度ランキングで企業別で東京ディズニーリゾート(TDR)が1位となった。サービス産業の生産性向上を目指す同協議会が初めて実施したもの。業界別ではインターネットを中心に躍進する通信販売が最も高い評価となった。顧客満足度ランキングは、商品やサービスを利用した約10万5千人に、事前の期待度・品質・価格などを聞き取り調査して満足度を指数化したもので、企業別で首位となったTDRは82.3だった。



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