社会・経済のうごき@しんぶん
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2010年03月16日号

失業給付、昨年末で1兆円超の高水準に

厚生労働省によると、昨年4-12月までの失業給付額は1兆154億円となり、5年ぶりに1兆円を突破したことが判明した。前年同期比で60%もの大幅な増加で、企業業績の不振から解雇や希望退職といった雇用調整が続いていることが背景にある。失業給付は雇用保険加入者が解雇、退職などで失職した際に賃金の一部が90-360日間にわたって支給される。失業保険の1ヶ月あたりの平均受給者数は09年4-12月で90万人強となり、02年度(平均約105万人)に迫る水準に達している。同省では10年度の失業給付は高水準で推移するものとみており、給付額も1兆7千億円を見込んでいる。



初めて、市の数が町を上回る

総務省の発表によると、3月8日に山梨県内の2町が合併したため、町の数が1つ減少し、全国の町の数が1889年の市制・町村制が施行されてから初めて市の数を下回った。町の数は783、市の数は784となった。平成の大合併により、市に昇格したり、近隣の市に編入合併するなどの再編が進み、町の数が減ったもの。平成の大合併直前に当たる1999年3月末時点での市町村の内訳は、市が670、町が1994、村が568となっていた。本年3月末で合併する市町村への財政支援などの優遇措置が打ち切られるが、同省では本年3月末時点での市町村数は1728(市が786、町が757、村が185)となる見通しを示している。



ネットオークション落札総額、初の減少に

ネットオークション比較サイト運営会社のオークファンが、ヤフーオークション・楽天オークション・ディーエヌエーのモバオクの09年落札総額の3社合計が7584億円となるとの独自集計した結果を発表した。ネットオークション市場で8割を占める3社だが、前年比0.2%減少となり、これまで年間5-10%の伸びを示してきたが、初めて減少に転じた可能性があると同社では指摘している。ネットオークションの認知度の高まりとともに出品数も増加してきているものの、平均落札単価が低下してきているものとみられる。



銀行の国債保有残高、過去最高を更新

日銀の統計によると、今年1月末時点での国内銀行の国債保有残高は126兆4千億円となり、過去最高を更新している実態が明らかになった。リーマン・ショック直後の08年9月末には約83兆円だったものの、それ以降は増加傾向になり、大手銀行・地方銀行ともに保有残高は過去最高を毎月のように更新してきている。金融危機での資金繰り難を乗り越えた企業が銀行借り入れに対して慎重な姿勢となったため、資金需要が低迷し、銀行は余剰資金で国債を買い増し続けたものとみられる。



子ども手当の支出先、「貯蓄」が1位に

電通総研が子ども手当の使い道に関するアンケート調査を行ったところ、「子どもの将来のための貯蓄」(54%)が半数以上を占め、最も多いことが分かった。次いで「子どもの塾や通信教育」、「通園料や授業料の補てん」が続いた。また、子どもの年齢によっても使い道の差異が見られた。未就学児では貯蓄が6割近くを上ったが、中学生徒になると貯蓄は4割に減り、33%が「塾や通信教育・習い事」に使うとしている。



12ヶ月連続で月100万台の新車販売

中国汽車工業会は、2月の新車販売台数が121万台となったと発表した。前年同月比46.3%増という驚異的な伸びで、米国の78万台を上回り、世界第1位を維持した。マイカーブームに沸く中国では、12ヶ月連続で100万台を突破し続け、高い成長が続いている。2010年も好調を持続し、さらに農村部での需要も背景に、年間1500万台超もの販売が見込まれている。



75空港のうち需要予測超えは8空港

国土交通省の全国空港実態調査によると、2008年度の利用実績が需要予測を超えた空港は羽田空港などの8空港にとどまることが判明した。需要予測と利用実績との差の割合が最も大きかったのは紋別空港で、予測で37万人あると見込まれていたものの実績は約5万人と低水準にとどまった。64空港での実績が予測を下回り、国や地方自治体での見積りの甘さが露呈された恰好で、前原国交相は「国内総生産や将来人口などを過大に見積もれば、需要予測も過大になる」として、今後は需要予測の適正化を促進していく考えを示した。



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