住宅ローン返済に苦しむ個人や中小企業を対象とした中小企業金融円滑化法が昨年12月に施行されたが、大手6銀行に対する申請件数は昨年12月末時点で1万9352件(金額は8692億円)だったことが分かった。これらのうち、返済繰り延べや毎月の返済額減額などの条件変更に応じたのは3213件(金額は2694億円)となった。件数ベースで見ると、申請件数の16.7%に止まり、殆んどは審査中の案件となっている。申請全体の約8割を占めた中小向け融資の猶予については、元本部分の返済を一定期間猶予するというケースが多いものの、銀行側は「法施行前と比べ微増程度」と話しており、中小企業の猶予申請は「様子見」といった感が強いと見られる。 |