日銀が行った「10月の主要銀行貸出動向アンケート調査」によると、個人の資金需要判断DIが前回調査の7月から1ポイント悪化のマイナス15となり、調査開始以降で最低を更新したことが分かった。雇用や所得環境が悪化したことで、住宅ローンの需要が減退したことが背景にある。前回調査と比べ、個人の資金需要では、消費者ローンは改善したものの、住宅ローンは大幅に悪化している。一方、中小企業の資金需要判断DIは前回より5ポイント改善のマイナス10となり、幾分、資金需要は増している。中小企業での資金需要持ち直しの背景には、中小企業での「資金繰りの悪化」が指摘されており、エコノミストは「目先の運転資金やボーナス支払での資金需要が増加している」とみており、中小での資金需要は年末にかけてさらに増大するものとみられる。 |