日銀の「民間金融機関の資産・負債統計」によると、6月末時点の銀行の国債保有額が約111兆8千億円となり、前月の5月末時点で過去最高を更新した約111兆9千億円に続き、依然、最高水準で推移している実態にある。国内銀行の6月末時点での預金額は過去最高の約573兆円にまで達する一方で、貸出金は3ヵ月連続での減少で約431兆円となっている。預金から貸出金を差し引いた預金超過額は過去最高の約142兆円に上り、その8割ほどが国債で運用している銀行実情が浮き彫りとなっている。銀行での国債消化は長期金利を抑制する効果はあるものの、景気低迷で資金需要が低迷し、経済活動に資金が回っていない実態も鮮明となっている。 |