社会・経済のうごき@しんぶん
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2009年08月18日号

人口の「自然減」、過去最大幅に

総務省は住民基本台帳に基づく3月末時点での人口調査によると、2008年度の出生数から死亡数を差し引いた、いわゆる人口の「自然減」は4万5914人に達し、減少幅は過去最大になることが判明した。総人口は、企業の海外からの撤退による帰国などの転入者が多かったため、前年比0.01%増加し、1億2707万6183人となり、総人口は2年連続で増加している。年齢ごとに3区分してみると、15歳未満の年少人口と65歳未満の生産年齢人口は過去最低を記録する一方で、65歳以上の老年人口は過去最高を記録した。また、東京、神奈川、愛知、大阪といった3大都市圏に住む人口は前年同期0.35%増加し、総人口の50.37%と過半数を占め、地方で暮らす人は半数に満たないという偏りが顕在化している。



「生活水準が向上」は過去最低の2.8%

内閣府が行った国民生活に関する世論調査によると、生活水準が昨年より「向上している」と感じている人の割合は2.8%で過去最低となった。前年より1.6ポイントも下落。内閣府では、「昨秋以降の世界的な経済危機の影響が数値に出ているのでは」とみている。同調査で、「日常生活で悩みや不安を感じている」と感じている人は68.9%に上り、悩みや不安に感じている理由を尋ねたところ(複数回答)、「老後の生活設計」(54.9%)と最多で、「自分の健康」(49.2%)、「今後の収入や資産の見通し」(43.9%)が続いた。



東京の携帯通話料、世界で2番目に高い

総務省のまとめた2008年度電気通信サービスに係る内外価格差調査によると、東京の携帯電話の1分当たりの通話料金は27.7円で、世界主要7都市の中ではパリに次いで2番目に高いことが明らかになった。最も安かったのはニューヨークの10円。また、インターネットに使うブロードバンドの月額料金では、電話回線を使うDSL(デジタル加入者線)が東京は毎秒1メガビット当たり59~72円で、ソウルに次いで安かった。光ファイバーでもマンション向けタイプが3100円で、ストックホルムに次いで安くなっている。



新任役員の75%が日本型経営を支持

日本能率協会が今年1-6月に新任された役員を対象に行った「新任役員の素顔に関する調査」によると、社員管理の強化などにより短期的に成果を追求する「米国的な経営」を支持する向きが24.5%にとどまり、75.5%の新任役員が長期的成果を追及する「日本的な経営」を支持していることが分かった。また、「従業員の利益を最も重視する」新任役員は51.6%と過半数を超える一方で、「株主の利益を最も重視する」といのうは過去最低の19.0%まで落ち込んだ。新任役員は、ステークホルダー(利害関係者)として株主よりは従業員を重視する志向を明らかにしている。



テスト成績は親の年収に比例

文部科学省の専門会議が2008年度の全国学力テストを受けた小学6年生について調査を行ったところ、親の年収が1200万円以上の家庭の子は、国語と算数の正答率が平均より8ポイント高く、年収200万円未満は平均より10ポイント以上低かったとする実態を報告した。このことは、学習塾や通信教育などの学校教育外での支出が多い世帯の子ほど正答率が高いという実態も判明していることから、教育支出を多く掛けられるかどうかが成績を左右している姿を浮き彫りにした。



4年制大学への進学率が初の5割超え

文部科学省は2009年度の学校基本調査速報で、今春の新規高卒者と浪人生を合わせた4年制大学への進学率が初めて5割を超え、50.2%に達したと発表した。また、大学と短大への合計進学率は56.2%となり、過去最高を更新した。大学入学の志願者がどれだけ入学できたかを示す「収容率」は92.4%となっており、志願者全員が入学できる「大学全入」状態は続いている。



今年度の設備投資、過去最大の減少に

日本政策投資銀行がまとめた2009年度の大企業の設備投資計画額は18兆2千億円となり、前年度実績に比べて9.2%減少する見通しが明らかになった。計画ベースでは、過去最大の減少幅を記録。とりわけ、製造業の計画では前年実績比で20.7%もの大幅な減少見通しで、このうち自動車関連が33.8%減、電気機械が24.6%減となっている。業績改善が伝えられているものの、依然、厳しい状態が続いているものとみられる。



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