日銀の統計によると、今年6月末の建設業向け貸出残高は13兆5309億円となり、1999年9月末から前年同月比で依然として減少が続いていることが明らかになった。建設業の倒産が過去最多を記録した19984年以来、25年ぶりの水準となっている。貸出しピーク時だった95年12月の32兆2千億円と比べ、13年半で58%も減少している。低調な背景には、2007年に改正建築基準法が施行されて以降、貸出しに慎重な銀行が融資審査に厳しさが増したことや、新設住宅着工建設の大幅な減少に見るように、新規の資金需要が減少したことが挙げられる。今後、公共事業の大幅削減も予測され、建設業界は一段と厳しい環境は避けられそうにない。 |