厚生労働省が発表した2008年度の概算医療費は過去最高となる34兆1千億円に上ることが明らかとなった。概算医療費は、国民医療費から全額自己負担の医療や労災医療費などを差し引いたもので、国民医療費の98%程度とみられ、医療費の速報値的な意味合いを持ち、前年度より6千億円増加している。延べ患者数は前年度より1.3%減少しているものの、医療の単価を示す1日当たりの医療費は3.2%増加しており、医療技術の進歩が費用を押し上げている。また、年齢別にみると、70歳以上が全体の43.5%を占め、高齢化の進展が医療費を押し上げている構図を浮き彫りにした。国民1人当たりの医療費は26.7万円だが、70歳以上は75.7万円、75歳以上の後期高齢者になると86.3万円となっている。 |