5月末の個人の定期預金残高(国内銀行)は前年同月比4.9%増加の195兆円になったことが日銀の調べで分かった。7年ぶりの高水準にある。2000―2001年にかけて、ペイオフ解禁されたことや政府が「貯蓄から投資へ」と目標を掲げた影響もあり、株式などへのマネー流出があり、定期預金は06年に170兆円まで減少したものの、06年3月の日銀の量的緩和策以来、反転して増え続けていた。定期預金は月間1兆円ほどのペースで増えており、年内には過去最大となった2001年の201兆円を超える可能性が出てきた。普通預金は生活費に充当するための取り崩しで、160兆円の横ばいが続いている。リスク資産から安全資産へ向かう個人マネーが浮き彫りとなった。 |