日本生産性本部の調べによると、2008年度の国内製造業の労働生産性(05年=100)は95.0となり、前年度比10.5%という調査を開始した1990年以来、最大のマイナスとなったことが判明した。労働生産性は、1人の就業者がモノやサービスの付加価値を生み出したかを示す指標で、生産や雇用の統計を基に1時間当たりの生産量を表している。生産性の落ち込みは、輸出関連の機械や自動車、鉄鋼が振るわなかったことに起因している。業種別にみると、一般機械が16.5%減だったのを筆頭に、自動車などの輸送機械が13.7%減、電子・デバイスが12.8%減、鉄鋼が12.3%減と続いた。同本部では、「生産性の悪化は3月で底入れしたかもしれないが、本格的な回復はまだ先になる」と分析している。 |