社会・経済のうごき@しんぶん
バックナンバー
2009年01月20日号

08年度個人向け国債、過去最低の販売

2008年度の個人向け国債の販売額は、年度当初販売計画としていた6兆2千億円を大きく下回る、2兆2929億円に留まることになった。本格的に発行を始めた03年度の約3兆円を下回り、過去最低額。金利が低下したため個人投資家にとっては魅力が乏しいものになったことが主因で、海外投資家も資金を引き揚げる傾向が販売を低迷させるのに拍車を掛けた。財務省では、満期期間が短い「固定金利3年物」の販売を検討し始めた。



18年ぶりに大手6行の貸出残高が伸びる

2008年末の三菱東京UFJなどの大手6行の貸出残高は196兆円で前年末から5.2%増加したことが全国銀行協会の発表で分かった。1990年以来、18年ぶりに年末の貸出残高として高い伸びを示した。貸し出し増加は、社債やコマーシャルペーパー(CP)など市場からの資金調達が困難となった大手企業向け貸し出しが増加したものとみられており、中小企業への貸し出し実態は不透明である。また、地方銀行を含めた全国123行の合計貸出残高は前年末比4.6%増の434兆円で、1999年以降、最大の伸びとなった。



ドコモ「ムーバ」、12年にサービスを終了

NTTドコモが提供する第2世代携帯電話サービス「ムーバ(mova)」を2012年3月末で終了する方針を固めたが、今後、ドコモ全加入者約5400万人のうちの約670万人のムーバ加入者は他のサービスへの切り替えを余儀なくされる。ドコモでは現在、端末価格の割引や事務手数料の無料化などで、現在の主力である通信速度の速い第3世代携帯「フォーマ(FOMA)」への乗換えを促進している。しかし、そのスムーズな移行が叶わない場合には競合他社への乗り換えで顧客を失う危惧も指摘されている。



中小の景気悪化での対応実態は

日本経済新聞社が景気悪化に際して中小企業が取った対応を聞いた中小企業経営者調査によると、最も多かったのは、「冬のボーナスを削減した」(73.6%)だったことが分かった。次いで、「休日を増やし生産調整する」「派遣社員を削減」「ボーナスだけでなく給与も削減」「希望退職による正社員の削減」が挙げられた。また、回答では春先も回復の見通しが立たないとして、社員の給与3割カットか、社員に辞めてもらうとの厳しい声も少なくなかった。



新成人の5割が「世の中は悪くなる」

結婚情報サービス会社のオーネットが行った今年の新成人を対象にしたインターネット調査によると、50%が「これからの世の中は悪くなる」と回答していることが分かった。また、現在抱えている不安を尋ねると、「今後の進路」(複数回答69%)で最も多く、「経済不況に入り職につけるかどうか不安」(同56%)、「自分も非正規就労になるかもとの不安」(同36%)が挙げられた。結婚への意識については、80%が「結婚したい」と回答する一方で、「経済不安などから結婚を先延ばしにする傾向が強まる」(66%)との現実観ものぞかせた。



30代男性の30%超が「朝食抜き」

厚生労働省の調査によると、若い世代の男女を中心に「朝食抜き」の割合が高く、とくに30代男性では10年前と比べて9.7ポイントも増加の30.2%に達していることがわかった。「朝食抜き」は前述の30代男性が最も高く、次いで20代男性(28.6%)、20代女性(24.9%)が続いた。1-6歳男女児でも6.3%もあった。また同省では、朝食の摂取状況と野菜摂取量との関連を調べたところ、国民の健康づくりの指標として設定した野菜摂取目標「1日あたり350g」を上回った人の割合は、朝食を取る人で32.5%、取らない人で16.3%と2倍もの格差があることが判明した。同省では、「野菜はガンなどの生活習慣病予防に効果があり、そのためには朝食をきちんと取ることが望ましい」と呼び掛けている。



110番通報は4年連続で減少

警察庁がまとめた2008年1-12月までの間に全国の警察で受理した110番通報は814万件で、過去最高だった04年の953万件以来4年連続で減少していることが分かった。受理した内容は、交通事故や駐車違反などの「交通関係」が29.3%の最多で、運転免許更新の問い合わせなどの「各種照会」(14.7%)、犯罪や不審者通報などの「各種情報」(11.8%)が続いた。また、通報を受理してから現場到着までの時間は全国平均6分59秒で、7年ぶりに7分を切ったことが分かった。



トップへ