年金積立金管理運用独立行政法人は、2007年度の公的年金の積立金の市場運用利回りがマイナス6.41%となり、運用損失は5兆8千億円に達したと発表した。運用利回りがマイナスに転じたのは5年ぶりで、サブプライムローン問題で国内外の株安が大きく影響した。国内株式がマイナス27.97%、外国株式はマイナス17.1%と運用成績が悪かったのに対して、資産の6割を占める国内債権利回りは金利低下(債券価格は上昇)によりプラス3.31%の安定収益を確保している。株安が長引き、運用の低迷が続けば、財政を圧迫する要因となり、年金保険料の引上げといった形での国民負担となる可能性も否定できない問題もはらんでいる。 |