大田経済財政担当相は「景気回復はこのところ足踏み状態にある」とした5月の月例経済報告を政府の関係閣僚閣議に提出した。 2ヵ月連続で、景気回復が一時的に停滞する『踊り場』にあるとの景気の基調判断を示したことになる。5月の月例報告では、3ヵ月ぶりに景気のけん引役である輸出を下方修正するとともに、住宅建設も「このところ横ばい」として下方修正しており、下振れリスクのある『踊り場』ともいえる。外需依存の高い我が国にとって、米国経済の停滞とアジア向け電子部品の輸出が落ち込んでおり、このまま輸出が滞ると景気が一層悪化する懸念がある。また、小売製品の値上げラッシュで消費者の買い控えによる個人消費の停滞も見込まれ、厳しい局面への警戒感も窺える。 |