社会・経済のうごき@しんぶん
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2008年07月09日号

日銀短観、4年9ヶ月ぶりの低水準に

日銀は、6月の企業短期経済観測調査(短観)で、景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を差し引いた景況判断指数(DI)が、大企業で前回の3月調査より6ポイント下落のプラス5、中小企業の製造業で同4ポイント下落のマイナス10となったことが分かった。3・四半期連続の悪化で、大企業製造業のDIは4年9ヶ月ぶりの低水準となった。また、全15業種の大企業製造業のうち10業種で景況感が悪化し、なかでも自動車、石油・石炭製品、鉄鋼、造船・重機等の4業種は、原油や原材料価格の高騰が影響し、前回調査より10ポイント以上下落している。



食料自給率の目標を50%に設定

農林水産省は、食料自給率について2015年度までに45%まで高めるというこれまでの目標を改め、50%目標とする上方修正を図るとともに、目標達成のための工程表を策定することにした。2006年度時点で食料自給率は39%にまで低下し、13年ぶりに40%を割り込む事態となり、食料の安定調達に向けた対策を講ずるとの判断を行ったもの。新たにまとめる工程表では、輸入に依存する割合が高い小麦の代替として、日本で生産できるコメを主食用以外に、米粉を使ったパンや麺などに活用することも盛り込む考えだ。ただ、コメの生産調整が計画の約7割にとどまっており、過剰作付けが発生するなど、コメの余剰感があり、自給率引上げまでのハードルは高いとみられる。



生保破綻時、国の資金注入は廃止へ

金融庁は、生保会社が経営破たんした場合に資金注入できる公的資金制度「政府補助規定」が来年3月の期限切れとなるのを受けて、廃止する方針を固めた。これにより、生保会社が経営破たんした場合は、生保業界でプールしてある資金を充てて、それでも不足する場合には業界各社に追加負担を求める、業界相互援助方式のみで対応することになる。金融審議会で保険業法改正として議論をし、年内に結論を出す方針である。



雇用者の1割超が週60時間以上労働

総務省が行った2007年就業構造基本調査によると、年間就業日数が200日以上の雇用者のうち、1週の労働時間が60時間を超えて働く人は12.7%に上ることが分かった。5年前の調査から0.8ポイント増えている。これは雇用者全体の1割強の人が1日当たり4時間以上の時間外労働をしている計算になり、とくに30-34歳の男性正社員の22.9%が週60時間以上働いていた。また、非正規の就業者の割合が過去最高の35.5%に達していることも、同調査で分かった。



コンビニでの風邪薬販売が可能に

厚生労働省は、来年度から一定の条件で、コンビニで風邪薬や解熱鎮痛剤などを販売可能にするとともに、インターネットやカタログでビタミン剤を販売できるよう解禁する。医薬品は、医師の処方箋を必要とする「医療用医薬品」、市販の「一般用医薬品」、薬効が弱い「医薬部外品」の3種類に分類されており、このうち「一般用医薬品」は効能の強い順に第1類から第3類までに分類されている。今回解禁される医薬品は、効能の中位にあたる第2類の風邪薬を登録販売者のいる店舗で販売することができ、第3類のビタミン剤はインターネットでも販売を可能にするもの。改正薬事法の省令を整備して、来年4月からの施行の予定である。



8ヵ月ぶりに、日本国債を格上げ

米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは、日本国債を「A1」から「Aa3」と8ヵ月ぶりに1ランク引上げた。引上げによって、上から4番目の格付けとなる。同社は、日本政府の財政再建への期待を引上げ理由としている。格付けが引き上げられたものの、新発10年物国債利回りは、引上げ前週とほぼ同じの1.610で、債券市場の反応は薄かった。また、米スタンダード・アンド・プアーズは日本国際を上から3番目の「AA」に据え置いた。



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