世界貿易機関(WTO)が発表した2007年世界貿易統計によると、モノの実質輸出の伸びは前年比5.5%となり、06年の8.5%から大幅な減少となった。輸出減速の背景には、先進国での輸入が鈍化したことによるもので、事実、米国と日本の実質伸び率が1%、欧州連合(EU)が3%にとどまっている。同機関では、08年は4.5%までさらに減少すると見ている。貿易縮小は世界景気への下支え効果が弱まり、景気減速の要因ともなりかねない。国別の輸出額をみると、中国が前年比26%増の1兆2180億ドルに達し、米国を抜き世界第2位に躍進し、ドイツはユーロ高によるドル換算でのかさ上げ効果も手伝って1兆3270億ドルで世界1位を堅持した。日本の輸出額は7130億ドルで世界4位。 |