社会・経済のうごき@しんぶん
バックナンバー
2008年04月08日号

日経平均、1年で27.5%も下落

3月決算期末の3月31日の日経平均株価は1万2525円となり、前年同期比(1万7287円)27.5%も下落した。下落幅は、02年度の27.7%に迫るものとなり、日本株の下落は世界でも突出している。この平均株価下落により、東証1部上場の時価総額は約394兆円となり、1年間で約160兆円も減り、名目国内総生産(GDP)の約8割の規模となった。また、為替相場も1年前と比べ18円も円高が進み、大きく変動した。大幅な日経平均株価下落の要因について、エコノミストは「内外景気の減速、円高、政治混乱という3つの嵐が日本を襲った」(モルガン・スタンレー・アセット・マネジメント投信)とみている。



時価総額1兆円企業は約3割も減少

東証1部上場企業の3月末時点の時価総額をみると、総額が1兆円を超えている企業は82社で、前年度より27%減少していることが分かった。とくに、大手行や輸出など外需依存の自動車・電機などの減少が目立った。大手銀行では三菱UFJファイナンシャル・グループなど大手3行は約13兆円も減少、トヨタ自動車も前年度より2割減少、ソニーや日産自動車なども30%半ばの減少率となった。逆に、家庭用ゲームが好調な任天堂は前年度比49%増とのなったのを筆頭に、資源高や新興国の経済成長に支えられた三菱商事やコマツなどが10%増となるなど、時価総額を増やした企業もあった。



日本のガソリン税負担額、4番目の低さ

ガソリン税の暫定税率が失効したことに伴い、1リットル当たりにかかる日本のガソリンにかかる税額は経済開発機構(OECD)加盟29カ国中、失効以前の6番目の低さから4番目の低水準になった。ガソリンに占める税負担割合が大きいのは欧州で、英国(価格に占める税負担比率63%)、ドイツ(同64%)、フランス(同61%)は日本の27%の約2.5倍近くになっている。欧州では、税率を高めにして消費を抑えるといった環境への配慮の狙いがある。また、欧州は従来、特定財源だったが、今は全額一般財源とし、ドイツでは道路に使用を限定するのが2割にとどまり、残りは社会保障費や環境対策費としている。



首都直下地震で200万人が路上混雑に

中央防災会議が発表した、震度6強の首都直下地震後の「帰宅行動シミュレーション」によると、東京都内の一部主要道路が大量の帰宅困難者約200万人が3時間以上も1平方メートルに6人以上が立っているのと同等の満員電車並みの身動きの取れない混雑状態が発生することがわかった。このことにより、道路機能がマヒし、被災者の救助活動や物資の輸送活動に多大な影響が出ることが避けられないとして、政府は今年度中に「帰宅困難者対策」をまとめる。同会議の中林座長は、路上滞留者を混乱させないため、①分散帰宅、②分散帰宅を進めるための安否情報や帰宅経路情報の提供、③徒歩帰宅者への支援を挙げている。



大学進学率、23%が「低い」とみる

日本経済新聞社が大学・短大進学率53.7%(2007年度)を高いのか低いのかを20代以上の男女に尋ねたところ、「低い」と見る人は23%にとどまり、「高い」が37%、「適切」が40%と評価していることが分かった。進学率を「高い」と見る人の理由(複数回答)は、「学習意欲もないのに大学にいっても時間とお金のムダ」(72%)、「大学生の学力が全体的に低下」(67%)、「レベルの低い大学と大学生が増加」(65%)が多く、大学と大学生の「質」に対する不信は根深いと同社ではみている。



GW海外旅行者は14.6%減少

JTBは、今年のゴールデンウィーク期間中の海外旅行者数は45万8千人で、前年同期比14.6%も減少するとの見通しを発表した。2年連続で前年を下回る。燃料費高騰で航空運賃が上昇しているのに加えて、今年は曜日の並びが8連休を確保するのが困難なことが影響している。方面別にみると、中国が20%減少しているほか、ヨーロッパが18.8%減、北米が12.9%減となっているが、僅かに香港(4%増)や韓国(1%増)が前年を上回っている。



3月の北・東日本は戦後2番目暖かさ

気象庁は3月の北日本と東日本の平均気温は戦後2番目の高さとなったと発表した。また、北日本の降雪量は平年の19%に過ぎず、統計開始の1961年以降で最も少なかった。同庁では「平均気温が高かったのは、冬型の気圧配置となる日が少なかった」ためで、「温暖化の影響もないとはいえない」としている。なお、札幌・秋田・名古屋などの全国20地点では平均気温が観測史上1位を記録した。



トップへ