財務省は、2008年2月末現在の日本の外貨準備高が1兆79億ドルとなり、初めて1兆ドルを突破したと発表した。過去に円高阻止のために円売り・ドル買い介入したことで巨大なドル資金を抱え、その後、そのドル資金を米国債などで運用してきているため、運用益が膨らみ続けてきていた。政府が円高阻止などで市場介入する場合に必要な資金を、政府短期証券(FB)を発行して金融機関から調達してきており、我が国の外貨準備高が増えることは取りも直さず負債も増えることに他ならない。加えて、ドル安が進めば、円換算での資産が目減りし、国家の財務体質が悪化しかねない側面をはらんでいる。 |