厚生労働省は膨らみ続ける医療費抑制の立場から、医師に支払う診療報酬に対して成果主義を導入する方針を固め、中央社会保健医療協議会に具体的な検討を指示する。現行の診療報酬は医療行為ごとに点数が定められ、患者の病状回復度合いを反映する仕組みにはなっていない。同省では診療報酬の成果主義導入の手始めとして、脳卒中や脳溢血などで後遺症が認められ、リハビリを要する患者の改善・回復度合いを測定しやすい回復リハビリ病棟を対象に導入する考えだ。ただ、成果主義導入によって回復度合いの高い患者だけを選択受入れ、回復が遅いと見込まれる患者を忌避する傾向を増長させる懸念が指摘されている。 |