社会・経済のうごき@しんぶん
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2007年08月14日号

食料自給率、13年ぶり40%割れ

農林水産省は、2006年度の食料自給率は、カロリーベースで前年度比1ポイント低下し、39%になったと発表した。自給率40%を割込んだのはコメ凶作となった93年度の37%に落ち込んで以来13年ぶりとなる。06年度に自給率が落ちた要因には、日照不足や集中豪雨などにより果実・てんさい・イモ類の生産が減ったことによる。主な品目の自給率は、コメ94%、畜産物16%、小麦13%、野菜76%、魚介類59%などとなっている。また、主要国の自給率は、米国128%、フランス122%、英国70%となっており、日本の自給率の低さは先進国中最低水準にあり、政府政策の抜本的見直しが迫られている。



8月の月内利上げ観測強まる

内閣府の外郭団体である経済企画協会が民間エコノミストの経済予測を集計した「ESPフォーキャスト調査」によると、日銀の次の利上げ時期について74%が「8月」と予測した。前回調査後に、米国市場での株価下落や参院選での自民党大敗があったが、前回調査より「8月利上げ予測」が2ポイント上昇した。



国民年金保険料納付、66.3%に下落

社会保険庁は、06年度の国民年金保険料の納付率が前年度より0.8ポイント下落の66.3%にとどまったと発表した。06年度の目標とした74.5%を大幅に下回る結果となったが、社保庁は前年度よりも納付率が下がったことと併せ、その要因を「保険料不正免除問題への対応に追われて徴収に人員を割く事ができなかった」と説明している。07年度は記載漏れ問題でさらに職員が忙殺されることが予測されるとともに、年金制度への不信から、さらに未納者の増加が見込まれ、納付率改善の見込めない状況にある。06年度末の未納者(過去2年間保険料を支払っていない人)は約322万人にも及んでいる。



路線価、全国平均8.6%上昇に

国税庁が発表した2007年分の標準宅地の平均路線価は1平方メートル当たり前年比8.6%増の12万6千円となり、2年連続で上昇していることが分かった。路線価は相続税・贈与税の算定基準となる。圏域別の上昇率は、東京13.1%、大阪8.1%、名古屋9.1%と3大都市圏は2年連続の上昇になったのに加え、北海道・宮城・埼玉などの7道県で前年までの下落から上昇に転じるなど、地価の上昇傾向は地方にまで広がりを見せた。路線価トップは、22年連続で東京・銀座で、前年比33.3%上昇の2496万円だった。



国立病院での治療代未収、46億円に

厚生労働省の調査によると、全国146の国立病院で患者が治療代を支払わないで未収となっている残高が本年1月末時点で約46億4千万円に及んでいることが分かった。大幅な未収金が発生した理由の90%(金額ベース)が「患者の生活困窮」によるもので、次いで保険の未加入や医師との診療上のトラブルが挙げられている。1国立病院当たりの未収金額は約3178万円に達しており、同省は経営圧迫の要因となっているとみて、後解決策を検討するとしている。



会計検査での是正効果、1131億円

会計検査院は、決算検査報告で税金の無駄遣いなどの不適切な会計処理を指摘したことで、2005年度分で1131億円もの財務上の是正効果があったとする試算を発表した。同院の会計検査活動全体についての試算を行ったのは初めてだが、厳しいわが国財政下での官庁や政府出資法人への是正改善効果を数値で示した意義は小さくない。05年度に支出が不適切などと指摘があった総額453億円のうち、補助金の返還などで70億円が「直ちに是正」されたほか、私学への過大な交付分22億円が返還された。



中学不登校割合、過去最高

文部科学省の学校基本調査速報によると、小中学生で30日以上欠席した「不登校」は06年度で12万6千人になることがわかった。このうち、不登校の中学生の割合は調査開始の91年度以来過去最高の2.86%に上り、「35人に1人」という実態に陥っている。同省では、「昨秋からいじめが問題化し、“いじめられるくらいなら登校しなくてもいい”と考える保護者が増えた」と説明している。



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