厚生労働省は、2005年度に医療機関に支払われた医療費の総額(国民医療費)は33兆1200億円に上り、3年連続で過去最高を更新していると発表した。国民医療費は前年より3.2%の増加で、国民1人当りの医療費も25万9千円で過去最高となっている。高齢者の増加や医療技術の高度化が背景にあり、事実、傷病別でみても、脳梗塞や心筋梗塞などの循環器系の疾患が全体の21.5%を占めている。また、国民1人当りの医療費を年代別にみると、65歳未満の平均が15万9千円なのに対して、65歳以上は65万5千円と、高齢者の医療費が4倍以上になっている。医療費抑制のカギは高齢者にあり、予防対策が急務ともいえる。 |