社会・経済のうごき@しんぶん
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2007年06月12日号

長期金利、今年最高の1.9%台に

長期金利の指標となる10年物国債利回りが、6月8日に1.92%にまで上昇(債券価格は下落)し、今年最高の水準に達した。長期金利の上昇の背景には、減速が懸念されてきた米国の景気が底堅いとする経済指標が相次いで発表され、景気下ぶれリスクが薄れ、米国金利が5年ぶりに5.24%という高水準に上昇したのに連動したと市場関係者はみている。また、欧州中央銀行も政策金利を4%に引き上げるとともに、ニュージーランド準備銀行も予想外の利上げを発表するなど世界で金利高傾向となっており、日銀の政策金利引き上げが早まるとの見方が強まってきた。



有利子負債は増加傾向に

財務省がまとめた1-3月期の法人企業統計によると、企業の有利子負債残高は458兆9千億円となり、前年同期比で6.4%も増加していることが分かった。有利子負債残高は長短借入金と社債の合計額で、4・4半期連続で前年同期を上回っている。企業が有利子負債を増加させている背景には、設備投資や企業買収のための資金調達に動いたものとみられ、景気改善に伴い、積極的な経営展開での借入金を活用する経営姿勢が伺える。



携帯純増、ソフトバンクが初の首位に

電気通信事業者協会は、5月の携帯電話契約で新規契約から解約を差し引いた純増数でソフトバンクが初めて首位に立ったと発表した。ソフトバンクの純増数は、KDDI(13万8千件)とNTTドコモ(8万2千件)を大きく抑える16万2千件に上った。これは1月から導入した同社の端末間の通話が定額になる、新料金システムの「ホワイトプラン」が功を奏した形で、申込み件数は500万件に達した。とくに法人向け営業に力を入れたことで、「中小の法人顧客が増えた」(販売代理店)ことが新規顧客を押し上げた結果ともいえる。



過疎地や都市での防災対策を指摘

閣議決定された「2007年度版防災白書」によると、高齢者割合が高い過疎地での避難対策や復旧支援が新たな課題になるとともに、高層ビルや地下空間が急増する都市部が災害に対して弱い体質になっていることを指摘した。このため、日頃から高い防災意識を持ち、「地域コミュニティーを維持しながら復旧・復興を進めていく必要がある」と災害対策の重要性を強く訴えている。



「環境を考え購入」する人は2割に

博報堂が行った「消費者の環境意識に関する調査」によると、普段の生活で実践している環境保護のための行動を尋ねたところ、「多少高くても環境を考えた商品を購入する」との回答は前年より5ポイント増加の21.9%に達していることが分かった。また、同調査で「環境への取組みが進んでいる企業の商品を購入する」という向きも7.8ポイント増加の26.3%に達した。消費者が環境問題を基準として企業や商品を選択する消費行動が広がっていることを浮き彫りにした。



結婚で幸せになれるか!?

月刊「日経ウーマン」は独身と既婚女性を対象に「結婚と幸福観」について調査。独身女性に対し「結婚すると幸せになれると思うか」と尋ねたところ、「はい」が59.2%、「いいえ」が40.8%だった。また、既婚者に「結婚して幸せになったか」と尋ねると、90.5%が「はい」と回答し、「シングルの人には結婚を勧めたい」という人も73.8%に上った。独身女性の4割が「結婚が幸せになるとは思ってない」と懐疑的なのに対して、既婚女性の9割が「幸せになった」と結婚に満足しているのが好対照となっている。



自殺者、9年連続で3万人超に

警察庁のまとめによると、昨年1年間に自殺した人は3万2千5百人で、9年連続で3万人を超えていることが分かった。男性は3.1%減少したが、女性が3.7%増加し、過去4番目の水準になった。年代別にみると、60歳以上が最多で、50歳代、40歳代の順となっており、40歳以上の中高年者で全体の72.7%を占めた。また、遺書のあった人の原因・動機をみると、「健康問題」が最も多く全体の41.5%で、次いで「経済・生活問題」となっている。最も自殺の原因で増加率の高かったのは、学業不振・学友との不仲などの「学校問題」で前年比28.2%増となった。



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