「都市と地方」「開業医と勤務医」の偏在による「医師不足」が深刻化している。厚生労働省の04年調査によると、人口10万人当たりの医師数が最も多いのは東京都23区中央部で1190人なのに対して、最も少なかったのは宮城県黒川地域の45人となっており、地方ほど患者の受診機会が少ない実態にある。また、勤務医は1998年から2004年にかけ7%増の16万4千人となったものの、開業医は同時期で11%増の9万3千人で、開業医の増加が目立っている。また、05年6月の月額報酬でみると、開業医は平均229万円に対し、勤務医は96万円となっており、過酷な勤務を強いられ、報酬も低い勤務医を避ける医師が増えている実態が、医療格差を生んでいる。 |