社会・経済のうごき@しんぶん
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2006年12月19日号

特別会計の剰余金を一般会計繰入れへ

財務省がまとめた、国の特別会計の改革を目指す「特別会計に関する法案」によると、特別会計で余った剰余金を特別な立法を行うことなく、財務省と所管省庁との協議で一般会計に繰り入れできることが明らかになった。また、同法案では政府系金融機関などに資金を回す財政融資資金特別会計の余剰資金は恒常的に国債償還に回す規定も設けた。31ある特別会計は、以前から潤沢な財源をもとに無駄な支出があるものの、国会のチェックが届きにくいとの指摘されていた。さらには、特別会計の翌年度繰越(約36兆円)について、所管省庁の裁量に委ねられていたが、精査を厳格化するとしている。法案は次期通常国会に提出され、07年4月1日から施行の予定だ。



F&M社、全国規模で銀行代理店業務

中小企業支援サービスを行っているエフアンドエム(F&M)は、みずほ銀行・東京スター銀行との提携のもとで、全国規模での銀行代理店業務を来年2-4月の財務局申請を経て展開する。提携先銀行の融資を提携している全国450の税理士網を活用し、両行の支店のない地方中小企業への融資を取り次ぐ考えだ。これまで銀行代理店業務は、金融機関の子会社だけに限定されていたが、4月からは金融機関の委託を受けて、口座開設や預金・送金、融資などの代行が一般企業にも解禁された。F&Mは融資額に応じて、0.5-2%の手数料を徴収する。同社は税理士との提携で約5万社との中小企業との取引があり、来年度は総額1千億円の融資を見込んでいる。



年度内の脱デフレを断念

内閣府は、2007年度の政府経済見通しについて、物価変動の影響を除いた実質経済成長率を2%、名目成長率を2.1-2.2%程度とする案で調整するとともに、06年度中にデフレ脱却するというシナリオを断念し、07年度に先送りする方針だ。民間予測平均は実質成長率を1.9%と見ており、内閣府は、現在の景気拡大局面が引き続き継続し、企業部門の強さが今後家計部門に波及するとの見方から強含みの見通しとなっている。



07年度公共事業は3.5%減

2007年度予算の財務省原案によると、公共事業関係費は3.5%減の6兆9千億円になることが分かった。歳出削減路線を踏襲したものといえる。公共事業費全体は減額となっているが、市街地整備が0.9%増(3500億円)、地域再生交付金は3.0%増(1420億円)となっている他、中小企業対策費が0.1%増と、参院選を意識した配慮がにじんでいる。その他、防衛関係費が0.3%減、政府開発援助(ODA)が4.0%減、食料安定供給関係費が5.4%減となっている。



カード利用平均月額は4.6万円に

ジェーシービーが行った「クレジットカードに関する総合調査」によると、2006年の1世帯当たりのクレジットカード平均利用月額は前年より3千円多い4.6万円であることが分かった。カードの平均保有枚数は3.3枚だが、最も使うカードの平均利用額は月3万5千円余りで、2枚目3枚目のカード利用額は横ばいか減少しており、1枚のカードに利用が集中している実態も分かった。カードの利用先は、スーパーマーケットが21.2%で首位となり、百貨店、家電量販店、携帯電話料金、ガソリンスタンドが続いた。



薄型テレビ、48%の大幅な伸び

調査会社GfKジャパンがまとめた薄型テレビの国内市場動向によると、2006年の販売台数は前年比48%増の670万台に達し、国内世帯への普及率は15%と同社では推測している。薄型テレビは「液晶、プラズマともに高い成長率を維持し、本格的な普及期はこれから」と同社はみている。



2040年夏、北極の氷が消失!?

米国立大気研究センターの研究チームが学会誌で、地球温暖化によって北極海の氷の溶解度が加速し、2040年夏にはほぼ消滅するとの試算結果を発表した。過去には2070年夏に消滅する予測もあったが、同チームがスーパーコンピュータを使い、氷の面積や厚さの推移を精査して計算した結果、30年も早く到来することが分かった。北極海の氷の消失は気象条件に大きく影響し、暴風雨、干ばつ、気温上昇をもたらすと危惧されている。



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