社会・経済のうごき@しんぶん
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2006年12月05日号

来年下期に最長の40年国債発行を検討

財務省は、来年度下期に償還までの期間が我が国で最長となる40年の国債を発行する検討に入った。残高600兆円を超える国債を抱えるなか、今後の長期金利が上昇していくとの予測を基に国債の種類を多様化することで、国債利払いの負担を軽減しようとする同省の狙いがある。市場で長期金利が1%上がると国債の利払い費は年に約1兆6千億円増える状況にあり、超長期債の発行で金利負担を抑制する考えで、当面、機関投資家などの需要調査を見たうえで、来年度下期にも発行する方針だ。



信組の過半数が不良債権比率10%超に

金融庁が公表した資料によると、2006年3月期における不良債権比率が10%以上の信用組合は全国信用組合の過半数(53%)に達することが分かった。信用金庫では同不良債権比率を超えるのは全国で3割もあり、大手行が不良債権比率を1%台に減らしていることを考慮すると、信組や信金などの地域金融機関の経営改善が遅れている実態が明らかになったといえる。一方では、信組・信金が地元中小・零細企業向け融資を通じ、地域経済の下支えをしており、すぐさまには不良債権を処理できない実情も側面も覗かせた。



08年から国税のコンビニ納付を可能に

政府は、コンビニエンスストアで30万円程度を上限に国税が納付できるようにするための検討に入り、07年度税制改正大綱に盛り込む方針だ。これまで、国税は税務署または銀行での納付とされてきたが、24時間営業のコンビニでの納付で、納税者の利便性を高める必要があるとの認識から判断。税務署は納税者名や納税額の情報が入ったバーコード付きの納付書を発行し、納税者がコンビニでいつでも納付できる仕組みとなる。ただし、納付税額は30万円程度を上限するとともに、申告なしで納税額が確定する個人事業主の予定納税や、滞納者への加算税などに対象を限定する見通しだ。



銀行の住宅ローン残高、過去最高に

日銀の預金・貸出し関連統計によると、全国の銀行の住宅ローン残高が、初めて100兆円を突破して、101兆6千億円に達していることが分かった。これは、政府系金融機関の業務見直しに伴って、住宅金融公庫が今年度で直接融資を原則廃止するため、公庫からの融資が縮小する一方で、銀行ローンが伸びていることによるもの。さらに、団塊世代ジュニア(30歳代前半)の住宅意欲が高いのと、金利の先高感が銀行ローン利用を後押しする形になっている。



7割が個人情報漏れを不安視

内閣府が発表した「個人情報保護に関する世論調査」によると、71.1%が「個人情報が漏れているのではと感じる」、72.6%が「他人に提供されているのではと感じる」と答え、7割以上の国民が個人情報漏れを不安視していることが分かった。また、防災や防犯を目的に個人情報を利用することに関しては88.8%の人が賛成している。個人情報の取扱いに気をつけて欲しい業種は、「銀行、消費者金融など金融信用」を87.5%の人が指摘し、次いで、「インターネット接続、放送事業など情報通信」が55.5%、「病院、介護など医療福祉」が47.0%、「国の行政機関、地方公共団体など」が45.6%と続いた。



「寝過ぎ」はうつリスクが高い

日本大学医学部の講師らがまとめた研究結果によると、睡眠とうつ状態との関連を分析したところ、睡眠時間が6-7時間の人がうつ状態になるリスクがもっとも低く、5時間未満はその1.3倍、10時間以上だと4.0倍になることが分かった。また、寝酒とうつ状態の関連では、週に1回以上寝酒をする週間のある人は寝酒をしない人より「夜間覚醒」のリスクが1.2倍、そしてうつ状態になるリスクが1.3倍高くなることも分かった。



流行語大賞、「イナバウアー」「品格」

2006年新吾・流行語大賞に、「イナバウアー」と「品格」が選ばれた。イナバウアーはトリノ五輪金メダリストでプロスケーターの荒川静香さんが演じた競技技で、品格はベストセラーとなった藤原正彦さんの「国家の品格」からそれぞれ選出された。大賞以外では、「脳トレ」「ハンカチ王子」「エロカッコイイ」「シンジラレナーイ」などがトップテンに入った。



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